引っ越し先をどこにするか、さんざん悩んで議論した後。ネイティブが腕を組んでこう締めます。
これを聞いた日本人は素直にこう考えます。「一日の終わりに…つまり今夜決めるってこと?」
いいえ、時間の話は一切していません。この "at the end of the day" は 「結局のところ」「なんだかんだ言って、最後に残るのは」 という意味の決まり文句。細かい事情をぜんぶ検討し終えたあとに、「でも本質はこれだよね」と結論へ着地するための一言です。会議でもスポーツ選手のインタビューでも、ネイティブが1日に何度も使う超高頻度フレーズです。
意味と使いどころ
"At the end of the day" は、いろいろな要素を考慮したうえで「最終的に大事なのはこれ」という結論・本質を導入する前置きです。
- 議論や迷いを締めくくる結論を言うときに
- 「細かいことはさておき、本質はこれ」と要点を出すときに
- "At the end of the day, what matters is 〜"(結局大事なのは〜)の型が頻出
会話で見てみよう
▼ 転職するかどうかの相談
▼ 試合に負けたチームのコーチ
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| At the end of the day, | 結局のところ(本質への着地) | 議論・迷いの締めくくり |
| After all, | だって〜なんだから(理由の補強) | 結論を支える根拠を添える |
| In the end, | 最後には(時間的な結末) | 物語・経緯の結末を語る |
| When it comes down to it, | 突き詰めれば | 核心だけを取り出す |
混同しやすいのは In the end。こちらは「(時間が経って)最後にはこうなった」という結末を語るのに対し、At the end of the day は「考えを突き詰めた先の本質」を語ります。「最終的に彼は謝った」なら In the end、「結局、誠実さがすべてだ」なら At the end of the day です。
☕ ひとくちコラム 「使われすぎて嫌われる」ほどの国民的口ぐせ
実はこのフレーズ、英語圏では「使われすぎて耳にタコができる決まり文句」の代表格としてもよく名前が挙がります。イギリスの Plain English Campaign という団体が行った調査では「最もイライラする決まり文句」の第1位に選ばれたことがあるほど。サッカー選手のインタビューが "At the end of the day..." だらけになるのは、イギリスでは定番のネタです。
とはいえ、嫌われるほど使われるということは、それだけネイティブの口に染みついているということ。学習者にとっては「1回の会話で連発しない」程度に気をつければ、こなれ感を一気に出せるお得なフレーズです。同じ「結論への着地」仲間として、長い話を畳むLong story short,(かいつまんで言うと)もあわせて覚えておくと便利です。
今日のまとめ
今週、悩み相談を聞く場面があったら、最後にこの一言で本質に着地してみてください。頼れる人に見えます。