夕方6時、集中力が切れかけたオフィス。上司が大きく伸びをして、チームにこう声をかけます。
直訳は「それを1日と呼ぼう」。日本人はここで固まります。「それって何?1日と呼ぶって、どういうこと?」
種明かしをすると、これは call A B(AをBと呼ぶ)の型で、「ここまでやった分(it)を、今日1日分(a day)と見なそう」という発想。つまり「今日のノルマはこれで完了ってことにして、終わりにしよう」です。切り上げの合図として、これ以上ないくらい便利な一言です。
意味と使いどころ
"Let's call it a day." は、続けてきた作業をその日はそこで終わりにするときの宣言・提案です。
- 仕事の切り上げ・退勤の合図に
- 勉強・練習・作業の終了に("Let's call it a day and continue tomorrow.")
- はかどらない日の潔い撤退宣言に("I'm not getting anywhere. I'm calling it a day.")
会話で見てみよう
▼ 夕方のオフィスで
▼ バンド練習の終わりに
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| call it a day | 今日はここまで(その日の切り上げ) | 仕事・作業・練習の終了 |
| call it a night | 今夜はお開きに(夜バージョン) | 飲み会・夜作業の切り上げ |
| wrap it up | まとめて終わらせる | 会議・作業の締めの作業 |
| call it quits | きっぱりやめる(継続自体の終了) | 廃業・脱退・別れ話 |
call it a night は同じ発想の夜バージョンで、飲み会のお開きに "I should call it a night."(そろそろ帰るよ)と使います。wrap it up は「切り上げる」より「締めの作業をして終わらせる」寄り。会議の終盤に "Let's wrap it up." と言えば「まとめに入ろう」です。
☕ ひとくちコラム 元祖は「call it half a day」だった
この表現、もとをたどると19世紀の労働現場の "call it half a day"(ここまでで半日分働いたことにする=半日で切り上げる)に行き着くと言われています。つまり元祖は「早引けの言い分」。それが20世紀に "call it a day" の形で定着し、今では世界中のオフィスで毎夕聞こえる「定時の合図」に出世しました。サボりの知恵が正式なビジネス英語になった、ちょっと愉快な歴史です。
そしてこの「ここまでを1日分と呼ぶ」発想は、英語学習にこそ効きます。キリの悪さを気にして夜中まで粘るより、「今日はここまで」と潔く区切って毎日続けるほうが結局伸びる——続けるための仕組みづくりは英会話の独学勉強法で詳しく紹介しています。
今日のまとめ
今週、勉強や仕事を終えるとき1回声に出してみてください。1日の終わりが、ちょっと誇らしくなります。