"Sorry, I can't make it tonight. I have an early flight tomorrow."(ごめん、今夜は行けない。明日朝早い便なんだ)と言われたネイティブが、軽くうなずいてこう返します。
fair は「公平」、enough は「十分」。どちらも中学で習う単語なのに、くっつけた瞬間、日本人の頭には「十分公平…?何が?」と盛大なハテナが浮かびます。
正体は、相手の言い分や決断を聞いて「まあ、それもそうだね」「一理ある」と受け入れる返事。ネイティブの会話を聞いていると本当に頻繁に出てくるのに、教科書ではまず見かけません。今日はこの「大人の相づち」を使える状態までもっていきます。
意味と使いどころ
"Fair enough" は、相手の理由・意見・決断を「筋が通っているね」と認めて受け入れるときの返事です。大賛成というより、「言われてみればそうだ」「その理由なら納得」という冷静な温度感が特徴です。
- 誘いを断られたとき、理由に納得して引き下がる一言に
- 議論で相手の反論を聞いて「一理ある」と認めるときに
- 相手の決断("I decided to quit coffee." など)を「あなたがそう決めたならOK」と尊重するときに
会話で見てみよう
▼ 飲みの誘いを断られて
▼ 同僚と意見がぶつかったとき
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Fair enough. | それもそうだね(冷静に納得) | 相手の理由・決断を受け入れる |
| That makes sense. | 理屈が通ってるね | 説明を聞いて論理に納得 |
| Good point. | いい指摘だね | 気づかなかった視点を褒める |
| You're right. | あなたが正しい(全面同意) | 自分の考えを改めるとき |
ポイントは同意の深さ。"You're right" が「完全にあなたの勝ち」なら、"Fair enough" は「全面同意ではないけど、その言い分は認める」。自分の意見を捨てずに相手を立てられる、大人の距離感をもったフレーズです。
☕ ひとくちコラム 英語圏は「fair」に厳しい
英語圏の人は fair という言葉に驚くほど敏感です。子どもがまず覚える抗議の言葉は "That's not fair!"(ずるい!)ですし、スポーツの fair play、公正な取引の fair trade、「言っておくのがフェアだよね」という意味の "to be fair" まで、「フェアかどうか」が会話の判断基準として文化に染みついています。
だからこそ、相手の言い分を "Fair enough" と認めることは「あなたの主張はフェアだ」という小さな敬意の表明でもあります。議論で勝ち負けを決めるのではなく、フェアなら受け入れる。この感覚ごと覚えると、英語の議論がぐっとラクになりますよ。実戦の言い回しをまとめて仕込みたい人はネイティブが本当に使う英会話フレーズ100選もどうぞ。
今日のまとめ
今週、誰かに何か断られたら1回使ってみてください。引き際が一気にスマートになります。