週末、駅前のスーパーで買い物カゴを持ってうろうろしていたら、目が合ったのはまさかの同僚。相手はニヤッと笑って、こう声をかけてきます。
初めて聞いた日本人は、ほぼ全員こう思います。「fancyって、おしゃれとか高級って意味だよね?」
それは形容詞の fancy。ここで使われているのは動詞の fancy(〜だと想像する)で、意味はまったく別物です。"Fancy meeting you here" は「ここであなたに会うなんて想像もしなかった」というニュアンスの、驚きと喜びを込めたあいさつ。学校では絶対に出てこないのに、ネイティブが偶然の再会で反射的に口にする超頻出フレーズです。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"Fancy meeting you here!" は、思いがけない場所で知り合いにばったり会ったときに言う「こんなところで会うなんて!」という驚きの挨拶です。
- スーパー・カフェ・旅行先など、意外な場所での偶然の遭遇に
- 友人・同僚・元同級生など、顔見知りとの久しぶりの再会に
- 本当に嬉しい驚きだけでなく、冗談っぽく・皮肉っぽく使うことも
会話で見てみよう
▼ 土曜日、スーパーで同僚とばったり
▼ 海外旅行先で、昔のクラスメイトに遭遇
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Fancy meeting you here! | こんな所で会うなんて(驚き重視) | 偶然ばったり会った瞬間の第一声 |
| What a small world! | 世間って狭いね | 再会後、共通点や偶然が判明した場面でも |
| Long time no see! | 久しぶり | 偶然かどうかに関係なく、単に久々の再会 |
| What are the odds? | そんな確率ある? | 偶然の確率の低さを強調したいとき |
"Fancy meeting you here!" と "What a small world!" はどちらも偶然の再会で使えますが、前者は出会った瞬間の第一声に向き、後者はそのあと「それにしても世間狭いね」と会話を続ける流れで使われやすい表現です。両方セットで覚えておくと自然な流れになります。
☕ ひとくちコラム fancy は「高級」より先に「想像する」だった
fancy の語源は fantasy(空想)と同じ。もともとは「心に思い描く」という動詞の意味が先にあり、そこから「気に入る・好む」(Do you fancy a cup of tea?=お茶でもどう?)という使い方が生まれ、最後に「凝った・おしゃれな」という形容詞の意味が加わりました。つまり私たちが最初に習う「fancy=高級」は、実はこの単語の一番新しい顔にすぎません。
会話の中では、形容詞の fancy よりも「〜が欲しい」「〜だと思う」という動詞の fancy のほうが圧倒的によく登場します。こうした教科書には出てこない口語表現をまとめて浴びておきたい人には、ネイティブが毎日使うスラング50連発もあわせてどうぞ。
今日のまとめ
今週、誰かに偶然会う機会があったら1回使ってみてください。相手の「おっ」という顔が見られます。