オフィスの休憩室で、同僚が興奮した顔で駆け寄ってきます。何かあったの?と聞く前に、相手がまず口にするのがこの一言です。
中学英語の "get" は「手に入れる」で覚えた人がほとんどのはず。だから "Get this" と言われると、「これ買ってきて」「これ持ってきて」という命令だと反射的に思ってしまいます。
でも実際は違います。相手の注意を引きつけて「ねえ聞いて、これ聞いたらびっくりするよ」と話を切り出すときの合図。ゴシップ好きのネイティブが1日に何度も使う、会話の入り口フレーズです。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"Get this." は、これから話す内容が意外・驚き系だと前もって知らせるための前置きです。「聞いて聞いて」「これがまたすごくてさ」というテンションを一言に詰め込んでいます。
- 友達や同僚にちょっとしたゴシップ・面白い話を切り出すときに
- チャットやメールの書き出しで、「ここからが本題」だと合図するときに
- 単体では成立せず、ダッシュ(—)やカンマのあとに驚きの内容が必ず続く
会話で見てみよう
▼ ランチ休憩中、同僚との立ち話
▼ 友達との電話で、今朝あった出来事を報告
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Get this. | 驚きの話を切り出す予告。断定的に話し始める | 友達・同僚へのゴシップや報告 |
| Guess what? | 「当ててみて」と相手に推測させる余地がある | 軽いテンションの前置き |
| You won't believe this. | 「信じられないと思うけど」と驚きの度合いを強調 | かなり衝撃的な話の前置き |
| So, funny story... | 「実は面白い話があってさ」とオチのある話の前置き | 失敗談・恥ずかしい話の前置き |
"Guess what?" は相手に「答えて」と促すのに対し、"Get this." は相手の返事を待たずにそのまま話し続けるのが違いです。テンポよく話を進めたいときは Get this、相手とのやりとりを楽しみたいときは Guess what、と使い分けると自然です。
☕ ひとくちコラム get はカメレオン動詞
英語の動詞の中でも "get" はとりわけ多義的です。「手に入れる」だけでなく、「わかる」("I get it.")、「着く」("I got home late.")、「(電話に)出る」("I'll get it.")、「〜になる」("It's getting cold.")と、文脈次第でまったく違う顔を見せます。学校英語では「得る」ばかりが強調されますが、ネイティブの日常会話で聞く get の大半は、実はこの「わかる」「着く」「なる」系の用法です。
驚きを伝える前置きとしては、ほかに"I know, right?"もよく一緒に使われます。相手が Get this. で話し始め、聞き手が驚いた反応として "I know, right?" と返す、という流れも会話ではよくあるパターンです。
今日のまとめ
今週、誰かに面白い話をするときに1回使ってみてください。話にぐっと引き込めます。