"Do you like spicy food?"(辛いもの好き?)と聞かれたネイティブが、少し首をかしげてこう答えます。
単語帳で depend =「依存する」と覚えた日本人は、ここで固まります。「それは依存する…?何に…?」
この "It depends" は「(答えは)状況次第だよ、場合によるね」という意味の返事。実は英会話で最も便利なフレーズの一つで、Yes/Noの二択を迫られたときの「逃げ道」であり、同時に「考えて答えている感」を出せる賢い一言でもあります。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"It depends" は、答えが条件によって変わるときに「一概には言えないな」と返すフレーズです。そのあとに on 〜 を付ければ「何によるのか」まで言えます。
- 好み・予定・可否など「時と場合による」質問への返事に
- "It depends on the price."(値段によるね)のように on + 名詞 で条件を明示
- "It depends on how much it costs."(いくらかかるかによる)のように on + 疑問詞節 も可能
会話で見てみよう
▼ 週末の予定を聞かれて
▼ 旅行の相談で
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| It depends. | 場合による(条件次第で変わる) | Yes/Noで答えにくい質問全般 |
| Maybe. | たぶんね/どうかな(あいまい) | 可能性を濁すとき。やや投げやりにも |
| It varies. | まちまちだね(毎回変わる) | 値段・混雑など変動するものの説明 |
| Hard to say. | 何とも言えないな | 予測や判断がつかないとき |
"Maybe" が「答えを濁す」のに対して、"It depends" は「答えは条件で決まる」と示す論理的な返事。だから続けて条件を言えば、会話がむしろ深まります。ビジネスの場でも "It depends on the budget."(予算次第です)は誠実な回答として通用します。
☕ ひとくちコラム 「ぶら下がる」仲間はこんなにいる
ラテン語 pendere(吊るす・ぶら下げる)の子孫は、英語のあちこちにぶら下がっています。suspend(吊り上げて止める→停止する)、pendulum(振り子)、pending(宙ぶらりん→保留中)、そして independent(何にもぶら下がらない→独立した)。in-(否定)+ depend + -ent で「依存しない人」と分解できると、independence(独立)まで芋づる式に覚えられます。
単語を1個ずつ暗記するより、こうして語源のネットワークでまとめて覚えるほうが忘れにくいことは記憶研究でもよく示されています。自分の語彙がどれくらい育っているか気になったら語彙力テストで腕試しをどうぞ。
今日のまとめ
今週、Yes/Noで迷う質問をされたら1回使ってみてください。「考えてる人」に見えます。