コンビニの前でばったり元同僚に会う。お互い一瞬止まって、ニヤッと笑いながらこう言います。
これを初めて聞いた日本人は、たいていこう考えます。「え、1分? ついさっき会ったってこと?」
実は真逆です。minute(分)なのに、意味は「ずいぶん長い間」。数週間から数年ぶりの再会にも普通に使う、ネイティブの日常会話ではおなじみのフレーズです。「1分」を文字どおり訳して固まってしまう学習者が多いポイントなので、今日はこのズレを会話例と一緒にすっきりさせます。
意味と使いどころ
"It's been a minute" は、「(会うのが/やるのが)ずいぶん久しぶりだね」という意味の決まり文句です。時間の長さを軽く見せる言い方で、深刻さのない軽やかな響きがあります。
- しばらく会っていなかった相手との再会のあいさつに
- 「久しぶりに〜した」と切り出す会話の入りに
- "It's been a minute since I've had pizza this good."(こんな美味しいピザ食べたの久しぶり)のように物事全般にも使える
会話で見てみよう
▼ 大学時代の友人と街でばったり
▼ 数ヶ月ぶりに行きつけのジムへ
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| It's been a minute. | ずいぶん久しぶり(軽い・とぼけた言い方) | 友達・同僚とのカジュアルな再会 |
| Long time no see. | お久しぶり(定番・誰にでも通じる) | あらゆる場面。教科書でも有名 |
| It's been a while. | しばらく経ったね(中立で無難) | フォーマルにも寄せやすい |
| It's been ages. | もう何年も経った気がする(誇張) | イギリス英語で特によく聞く |
"Long time no see" は日本の教科書にも出てくる定番ですが、"It's been a minute" はそのカジュアル版というより、もっと今どきで軽いノリの言い方です。10〜30代の会話で特によく使われ、初対面の目上の人にはあまり向きません。
☕ ひとくちコラム 「1分」が生む距離の縮め方
"It's been a minute" のように、本当の長さをわざと小さく言うのは英語の会話でよく使われるテクニックです。深刻に「ずっと会えなくてすみません」と言う代わりに、軽く「まあ1分くらい経った?」ととぼけることで、再会の気まずさをふっと和らげてくれます。実際、この言い回しはアメリカの人気ポッドキャストのタイトルにもなるほど広く浸透していて、もはや若者言葉というより世代を超えた日常語になっています。
こうした「文字どおりの意味とはズレた」表現は、単語の意味だけ覚えても使いこなせません。場面ごとフレーズで体に入れる練習には瞬間英作文トレーニングが向いています。
今日のまとめ
今週、誰かと久々に会う予定があれば、"Long time no see" の代わりに使ってみてください。