ルームメイトに "Can I finish the leftover pasta?"(残りのパスタ食べちゃっていい?)と聞くと、ソファでゲームをしながらこう返ってきます。
直訳した日本人は凍りつきます。「自分をノックアウトしろ…?パスタ食べるだけで…?」
もちろん殴りません。これは「気絶するほど思う存分やっていいよ→ご自由にどうぞ」という、ボクシング用語から生まれた許可のフレーズ。映画やドラマでは毎回のように出てくるのに、直訳が物騒すぎて日本人には意味が届かない代表格です。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"Knock yourself out" は、許可を求められて「どうぞどうぞ、好きなだけやりな」と返すフレーズです。「自分は別に興味ないけど、君がやりたいなら全然OK」という、少し引いた立ち位置からの許可になるのがポイント。
- 食べ物・持ち物を「使っていい?」「食べていい?」と聞かれたときに
- 相手が張り切っていることに「存分にやりな」と送り出すときに
- 自分は乗り気じゃない提案に「止めはしないよ」と返すときに
会話で見てみよう
▼ 友達の家でゲーム機を見つけて
▼ 週末に部屋の模様替えをすると張り切る相方へ
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Knock yourself out. | 気が済むまでどうぞ(一歩引いた許可) | 友達同士。自分は参加しないとき |
| Go ahead. | どうぞ(中立でいちばん無難) | 許可全般。丁寧な場でも使える |
| Be my guest. | どうぞどうぞ(気前がいい) | 快く歓迎して許可するとき |
| Help yourself. | ご自由にお取りください | 食べ物・飲み物をすすめるとき |
この4つはどれも「どうぞ」ですが、温度が違います。いちばん温かいのが "Be my guest"、いちばんクールなのが "Knock yourself out"。「自分は興味ないけどね」という距離感が薄く漂うぶん、フランクな相手専用と考えておくと事故りません。
☕ ひとくちコラム knock は英会話の万能パンチ
knock(叩く)は、英語の口語イディオム量産機です。うるさい相手には "Knock it off!"(やめろって!)、幸運が続いてほしいときは木を叩いて "Knock on wood."(くわばらくわばら)、本番前の激励は "Knock 'em dead!"(ぶちかましてこい!)。そして最高の褒め言葉 "You knocked it out of the park."(場外ホームラン級の出来だったよ)。「叩く」一語がここまで感情表現に化ける言語はなかなかありません。
こういうイディオムは理屈より「場面イメージごと」覚えるのが近道です。ネイティブが日常で連発する口語表現をまとめて浴びたい人はネイティブが毎日使うスラング50連発へ。knock 系の仲間にも会えます。
今日のまとめ
今週、友達に何か許可を求められたら1回使ってみてください。映画のワンシーン感が味わえます。