説明の途中で、相手が明らかに置いていかれた表情になりました。あなたは手を止めてこう言います。

Let me back up for a second.
ちょっと話を戻させてください。
説明をやり直すときの前置き。相手を責めない言い方。

back up は「バックアップ(保存)」だと思っていませんか。

ここでは「後退する・戻る」という原義。Let me back up. は「少し前に戻って説明し直させて」相手を責めずに説明をやり直せる、非常に実用的なフレーズです。

意味と使いどころ

Let me back up. は説明の前提から話し直すときの前置きです。自分の説明不足として引き受けるのがポイント。

💡 back up の3つの顔 back up は文脈で意味が変わります。①後退する(Let me back up.)、②データを保存する(back up your files)、③支持する(I'll back you up.=味方するよ)。句動詞は一語で覚えず、文ごと覚えるのが結局いちばん早い理由がここにあります。

会話で見てみよう

▼ 説明が伝わっていないと気づいて

Sorry, I'm not following the last part.
すみません、最後のところがついていけてなくて。
Let me back up. There are two systems involved here.
少し戻りますね。ここには2つのシステムが関わっています。

▼ 自分で前提を飛ばしたと気づいて

Wait, who is Mia in this story?
待って、この話のミアって誰?
Ah, let me back up. She's our new designer.
あ、話を戻すね。彼女はうちの新しいデザイナー。
Ah や Sorry を頭に付けると、自然な流れになる。

似ている表現との違い

表現ニュアンス場面
Let me back up.少し話を戻すね前提から説明し直すとき
Let me start over.最初からやり直すね説明が完全に崩れたとき
Let me rephrase that.言い方を変えるね表現が悪かったとき
What I mean is,つまり私が言いたいのは言い直して補足するとき

言い方が悪かっただけなら Let me rephrase that.、前提が抜けていたなら Let me back up.。どこが問題だったかで選ぶと、説明の立て直しが的確になります。

⚠️ 1つだけ注意 相手が理解できないことを相手のせいにする言い方(You're not listening. など)は英語でも当然マイナスです。Let me back up. は自分の説明を修正する形なので、関係を保ったまま仕切り直せます。
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☕ ひとくちコラム 説明上手は「戻れる人」

説明が上手い人の共通点は、語彙の豊富さではなく途中で戻れることです。相手の表情を見て、伝わっていないと判断したらすぐ前提に戻る。この機動力が理解度を決めます。

英語だと相手の反応を読む余裕がなくなりがちですが、Let me back up. の一言を用意しておくだけで、詰まったときに戻る道ができます。準備しておくべきは完璧な説明ではなく、失敗したときの回復手段のほうです。話す練習には瞬間英作文トレーニングをどうぞ。

今日のまとめ

📌 3秒でおさらい 説明が伝わっていないと感じたら Let me back up.(ちょっと話を戻すね)相手を責めずに仕切り直せるのが利点。
言い方の問題なら Let me rephrase that. に切り替えて。
🔊 このフレーズ、耳でも覚えよう

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