会議で自分の言ったジョークが見事にスベって、部屋がしんと静まり返る。そんなときネイティブは、咳払いひとつでこう言います。
学校で習った move の知識だけだと、「動く? どこかへ引っ越すの?」と混乱しがちです。
この "Moving on" が動かすのは体ではなく話題。「この話はここまで、次に進みます」という進行の合図で、会議の議題替え、プレゼンのスライド替え、そしてスベった直後の空気リセットまで、あらゆる「切り替え」の場面で使われます。今日はこの万能スイッチを手に入れましょう。
意味と使いどころ
"Moving on" は、今の話題を終わりにして次へ進むことを宣言するつなぎ言葉です。"Let's move on."(次に進みましょう)の主語と let's が落ちて、掛け声のように使われます。
- 会議で次の議題へ切り替えるとき("Moving on to the next item.")
- 気まずい話・スベった話をさらっと流すとき
- "Moving on to 〜" の形で次に扱う内容を指定できる
会話で見てみよう
▼ チームミーティングで
▼ 友達に昔の恋バナを掘り返されて
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Moving on. | はい、次いこう(進行の合図) | 会議の議題替え・気まずい話を流す |
| Anyway, | まあそれはさておき | 脱線から本題へ戻るときの定番 |
| Let's move on. | 次に進みましょう(丁寧め) | 相手を含めて提案する形。会議で◎ |
| Next up: | お次は… | 番組・プレゼンで次の項目を紹介 |
ひとりで進行を仕切るなら "Moving on."、参加者に同意を求める柔らかさが欲しいなら "Shall we move on?" / "Let's move on." が安全です。anyway は「脱線を畳む」専門で、議題をきっちり替える力は moving on のほうが上です。
☕ ひとくちコラム 失恋ソングの「move on」は人生の話
洋楽の失恋ソングを聴いていると、やたらと "move on" が出てきます。こちらは話題ではなく人生を先へ進める、つまり「過去を吹っ切って前を向く」という意味。"I've moved on."(もう吹っ切れたよ)は、別れた恋人について語るときの定番セリフです。会議の "Moving on." も失恋の "move on" も、核にあるイメージは同じ「立ち止まっている地点から歩き出す」なんですね。
ちなみに「吹っ切れた」状態を一言で表すフレーズなら I'm over it.(もうどうでもよくなった)もネイティブの口ぐせ。move on が「前へ歩き出す」なら、over は「乗り越えて向こう側にいる」。セットで覚えると、英語の「立ち直り語彙」が一気に揃います。
今日のまとめ
今週、話がだらっと停滞したら1回使ってみてください。あなたが会話の「進行役」になれます。