"Wanna come to the party?"(パーティー来ない?)という誘いを "Nah, I'll pass."(いや、やめとく)と断ると、相手は肩をすくめてこう言います。
初めて聞いた日本人は、まずこう考えます。「スーツ…?正装しろってこと…?」
服は関係ありません。この suit は動詞で「(人に)合う・都合が良い」という意味。つまり "Suit yourself" は「自分に合うようにしなさい→お好きにどうぞ」です。ただしこのフレーズ、言い方ひとつで「どうぞご自由に」から「あ、そう。勝手にすれば」まで温度が変わるくせ者。今日はその使い分けごと、「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"Suit yourself" は、相手が自分の提案に乗らなかったときに「じゃあ好きにして」と決定権を渡すフレーズです。多くの場合、「私はそうしないけどね」「もったいないのに」という軽い不満・あきれが薄く混ざります。
- 誘いや提案を断られたときの返しに("Fine, suit yourself.")
- アドバイスを聞かない相手に「もう好きにしなよ」と引き下がるときに
- 本当にフラットに「どちらでもどうぞ」の意味で使われることもある(表情と声次第)
会話で見てみよう
▼ ピザを注文する夜、パイナップル論争
▼ 真冬に上着を持たずに出かけようとする友達へ
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| Suit yourself. | お好きにどうぞ(軽いあきれ入り) | 提案を断られた・忠告を聞かないとき |
| It's up to you. | あなた次第だよ(中立) | 純粋に決定権を相手に渡すとき |
| Do whatever you want. | 勝手にすれば(不機嫌寄り) | 言い方によってはケンカの一歩手前 |
| Be my guest. | どうぞどうぞ(基本は快諾) | 許可を求められて気持ちよくOKするとき |
並べると温度差が見えてきます。中立に決定を委ねるなら "It's up to you"、快くどうぞなら "Be my guest"、ちょっとあきれているなら "Suit yourself"。そして "Do whatever you want" まで行くと、かなりトゲが出ます。英語は語彙より「温度の選び方」が大事、という良い見本です。
☕ ひとくちコラム suit は英会話の隠れた万能動詞
動詞の suit を使いこなせると、英会話が一段なめらかになります。日程調整の "What time suits you best?"(何時が一番都合いい?)、服を褒める "That color really suits you."(その色、すごく似合ってるね)、そして環境が合うことを表す "City life doesn't suit me."(都会暮らしは性に合わない)。「合う」系の話題はぜんぶ suit 一語でカバーできるんです。
ちなみに「似合う」を match と言ってしまうのは日本人の定番ミスで、match は「物と物の組み合わせが合う」とき専用。人に似合うは suit です。このあたりの「日本人がやりがちな英語」は和製英語ランキングでまとめて笑いながら直せます。
今日のまとめ
今週、あなたの助言を聞かない人がいたら心の中で1回つぶやいてみてください。妙にしっくりきます。