俳優の名前が思い出せず、あなたは指を鳴らしながらこう言います。
It's on the tip of my tongue.
喉まで出かかってるんだけど。
思い出せそうで思い出せない状態。日本語と部位だけが違う。
tip of my tongue は「舌の先」。日本語では「喉まで出かかる」と言います。
つまり思い出せそうなのに出てこない状態。日本語は喉、英語は舌先と部位が違うだけで、発想はまったく同じです。
意味と使いどころ
on the tip of one's tongue は思い出しかけているが言葉にならない状態を表します。あと少しで出てくるという感覚。
- 名前・単語が出てこないとき
- It's on the tip of my tongue. と現在形で使う
- 心理学では tip-of-the-tongue 現象と呼ばれる
💡 世界共通の「舌先現象」
この状態は心理学で tip-of-the-tongue phenomenon(TOT現象)と呼ばれ、研究対象になっています。興味深いことに、多くの言語で「舌」や「喉」など口まわりの部位を使った表現が存在します。人類共通の感覚のようです。
会話で見てみよう
▼ 俳優の名前が出てこないとき
Who was in that movie again?
あの映画に出てたの誰だっけ?
Ugh, it's on the tip of my tongue.
あー、喉まで出かかってるのに。
▼ 単語が思い出せず
What's the word for it in English?
それ、英語で何て言うんだっけ?
It's on the tip of my tongue. Give me a second.
出かかってる。ちょっと待って。
Give me a second. を足すと、会話が止まらない。
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| It's on the tip of my tongue. | 喉まで出かかってる | もう少しで思い出せそうなとき |
| It slipped my mind. | うっかり忘れていた | 予定・約束を忘れたとき |
| I can't think of it. | 思い出せない(諦め寄り) | 出てこないとき |
| It'll come to me. | そのうち思い出すよ | 気楽に構えるとき |
It slipped my mind. は完全に忘れていたとき、tip of my tongue は思い出しかけているとき。状態がまったく違うので混同しないように。
⚠️ 1つだけ注意
tongue の発音は「タン」に近く、gue は読みません。tongue を「トング」と読むと通じないことがあります。同じ綴りの罠に league(リーグ)、colleague(コリーグ)があります。
スポンサーリンク
☕ ひとくちコラム 思い出せないときの脳
TOT現象では、語の意味は分かっているのに音の情報だけが取り出せない状態になると考えられています。頭文字や音節数だけ思い出せることが多いのは、そのためです。
対処法として知られているのがいったん考えるのをやめること。別のことをしていると、ふっと出てくる経験は誰にでもあるでしょう。だから It'll come to me.(そのうち出てくる)という英語の言い回しは、実はかなり正しい対処法なのです。
今日のまとめ
📌 3秒でおさらい
思い出せそうなときは It's on the tip of my tongue.(喉まで出かかってる)。日本語は喉、英語は舌先。
完全に忘れていたなら It slipped my mind. を使って。
完全に忘れていたなら It slipped my mind. を使って。