「家具付き・駅チカ・家賃は相場の半額」。そんな出来すぎた話を聞かされたネイティブは、まず眉を片方だけ上げてこう言います。
初めて聞いた日本人は、頭に「?」が浮かびます。「catch って…捕まえる?私、何かキャッチするの?」
捕まえるのではなく、捕まえられる側の話です。この catch は名詞で「隠れた条件・落とし穴」。「この話、どこかに私を引っかける罠があるでしょ?」という意味の、ネイティブの日常に欠かせないひとことです。セールストークへの返しから友達との軽口まで大活躍するのに、学校では習いません。今日で使えるようにしましょう。
意味と使いどころ
"What's the catch?" は、条件が良すぎる話に対して「本当のところ、何か裏があるんでしょ?」と確認するときのフレーズです。疑いつつも、話に興味はあるというサインでもあります。
- 出来すぎたオファー・セール・キャンペーンへの返しに
- 友達の「うますぎる提案」に冗談っぽくツッコむときに
- 返答の定番は "There's no catch."(裏なんてないよ)
会話で見てみよう
▼ 同僚がスマホの乗り換えキャンペーンを発見
▼ 友達が車を格安で譲ると言い出した
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| What's the catch? | 裏の条件は何?(質問。半分冗談も可) | うますぎる提案への返し |
| Too good to be true. | 話がうますぎる(疑いの感想) | 提案を聞いた後のひとりごと・コメント |
| No strings attached. | 面倒な条件は一切なし | 提案する側が「裏はない」と保証するとき |
| What's the deal? | どういうこと?(事情の説明を求める) | 状況がのみこめないとき全般 |
strings は操り人形の糸のイメージで、「ひも付きの条件」のこと。つまり "What's the catch?" と聞かれた側の模範解答が "No catch. No strings attached."(裏なし、条件なし)です。質問と答えをペアで覚えると、どちらの立場でも会話が回せます。
☕ ひとくちコラム 小説のタイトルが辞書に載った "Catch-22"
catch=罠、の究極形が Catch-22(キャッチ22)。ジョーゼフ・ヘラーの小説(1961年)に登場する架空の軍規で、「狂気に陥った者は除隊を申請できる。ただし、自分で除隊を申請できる者は正気とみなされる」という内容。つまりどう動いても絶対に抜け出せない矛盾のルールです。
この小説が有名になりすぎて、いまでは catch-22 が「八方ふさがりのジレンマ」を指す普通の英単語として辞書に載っています。"It's a catch-22: I need experience to get a job, but I need a job to get experience."(仕事を得るには経験が要るのに、経験を積むには仕事が要る)のように使われます。こういう「物語生まれの英語」はスラング50連発でも紹介しているので、雑学好きはぜひ。
今日のまとめ
今週、うまい話を聞いたら1回使ってみてください。英語の「勘の良さ」が出せます。