応募した企画が通らなかった同僚が、肩を落としています。あなたは背中を叩いてこう言います。

You can't win them all.
全部はうまくいかないよ。
負けや失敗を引きずらないための定番句。スポーツ由来。

them が何を指すのか分からず、直訳では止まってしまう文です。

them は「すべての勝負・すべての機会」。つまり「全戦全勝はできない」=「そんなときもあるさ」。負けた相手を慰めるときにも、自分に言い聞かせるときにも使えます。

意味と使いどころ

You can't win them all. はすべてが思いどおりにはいかないと受け止める表現です。失敗の一般化によって気持ちを軽くします。

💡 スポーツ由来の切り替え言葉 もとはスポーツの世界で、連戦の中で負けを引きずらないための言葉でした。シーズン全体で勝ち越せばいい、という発想です。同じ思想の表現に It's a marathon, not a sprint.(短距離ではなく長距離走だ)があります。

会話で見てみよう

▼ 提案が却下された同僚に

They went with another team's proposal.
別のチームの案が採用されたよ。
You can't win them all. Your deck was solid.
全部はうまくいかないよ。資料はよくできてた。

▼ 自分の失敗を振り返って

Three rejections in a row. I'm starting to doubt myself.
3連続でお断り。自信なくなってきた。
Can't win them all. Take a day off and try again.
全戦全勝は無理だよ。1日休んでまた挑もう。
具体的な次の行動を足すと、慰めが前向きに変わる。

似ている表現との違い

表現ニュアンス場面
You can't win them all.全部はうまくいかない(切り替え)負け・不採用のあとに
It happens.そういうこともある(軽い)小さな失敗に
Better luck next time.次はうまくいくよ(励まし)再挑戦がある場面で
That's life.人生そんなもん(受容)どうにもならない結果に

Better luck next time. は次があることが前提。次がない場面で使うと空々しく響くので、そのときは You can't win them all. のほうが自然です。

⚠️ 1つだけ注意 相手が全力を注いだ直後に言うと、「たいしたことじゃない」と軽く扱ったように響きます。まず努力を認める言葉(You put so much into this.)を先に置いてから使うと、慰めとして届きます。
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☕ ひとくちコラム 負けを語れる社会のほうが挑戦が多い

英語圏、とくにアメリカでは失敗を語る言葉が豊富です。You can't win them all. / Better luck next time. / Fail fast.(早く失敗しろ)。失敗が会話に乗る前提で言葉が用意されています。

言葉が用意されている行為は、社会的に許容されているサイン。逆に語る言葉がない行為は、口に出しづらくなります。語彙は文化の許可証と言ってもいいでしょう。挑戦を続けるための言い回しはフレーズ帳にも多数収録しています。

今日のまとめ

📌 3秒でおさらい うまくいかなかったら You can't win them all.(全部はうまくいかないよ)スポーツ由来の切り替えの言葉
相手に使うときは、まず努力を認めてから。
🔊 このフレーズ、耳でも覚えよう

ページ内の🔊ボタンでネイティブ発音を確認できます。ほかのフレーズもフレーズ帳にどんどん追加中。

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