面接会場のドアの前。深呼吸を繰り返す友達の肩を、ネイティブがポンと叩いてこう言います。
直訳すると「君はこれを持っている」。初めて聞いた日本人は「これって何?チケット?持ち物の確認?」と混乱します。
この this は「目の前の課題・状況」のこと。つまり「この状況はもう君の手の中にある=君ならやれる」という、根拠を添えた励ましなんです。Good luck(幸運を)よりも力強く、ネイティブが本番直前の友達に真っ先に掛ける言葉。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"You've got this" は、挑戦を目前にした人へ「君にはやり切る力がある」と自信を注入するフレーズです。会話では 've が消えて "You got this." と言われることも非常に多いです。
- 面接・試験・プレゼン・試合など、本番直前の人への一言に
- 弱気になっている人に「大丈夫、君ならいける」と伝えるときに
- 自分に言い聞かせる "I've got this."(私ならできる)もセルフエールとして定番
会話で見てみよう
▼ 就職面接に向かう友達へ
▼ 試験当日の朝、メッセージで
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| You've got this. | 君ならやり切れる(根拠ある自信) | 本番直前の人への一言 |
| You can do it. | 君ならできる(まっすぐな応援) | 挑戦全般。やや教科書的 |
| Good luck. | 幸運を祈る | 結果が運に左右される場面 |
| Break a leg. | 成功を祈る(舞台の言い回し) | 発表・公演・オーディション |
"You can do it" が能力への応援なのに対し、"You've got this" は「すでに勝負はついてる、あとはやるだけ」という完了感が魅力。Good luck が「運まかせ」に聞こえる場面(実力で挑む面接など)では、You've got this のほうが気持ちよく刺さります。
☕ ひとくちコラム なぜ「足を折れ」が激励なのか
比較表に登場した "Break a leg."(足を折れ)は、舞台俳優の世界で生まれた励ましです。演劇界には「本番前に Good luck と言うと逆に不運を招く」という迷信があり、わざと縁起の悪い言葉を掛けることで魔除けにした、というのが定説。今ではオーディションや発表会など、舞台に限らず広く使われています。
面白いのは、英語の激励が「運を祈る」系と「力を信じる」系の二本立てになっていること。運の Good luck、魔除けの Break a leg、そして信頼の You've got this。相手の挑戦が実力勝負なら、迷わず You've got this を選びましょう。長丁場で苦しくなってきた人には、耐える人への定番Hang in there.(踏ん張れ、あと少し)へのバトンタッチが効きます。
今日のまとめ
今週、大事な場面に向かう人がいたら1回使ってみてください。直前の一言は、想像以上に残ります。