友達にペンを借りたくて "Can I lend your pen?" と言うと、相手には「あなたのペンを貸してあげようか?」とまったく逆の意味で伝わります。「貸して」という日本語をそのまま英語に持ち込むと、この事故がよく起きます。
「borrow lend 違い」でつまずく人に共通するのは、動作の向きを見ていないことです。物が誰から誰へ動くのかさえ押さえれば、この2語はもう迷いません。
まずは「borrow lend 違い」を1枚の表で
細かい例文に入る前に、向きだけを頭に入れておきましょう。この表さえ押さえれば、あとは当てはめるだけです。
| 視点 | Borrow(借りる) | Lend(貸す) |
|---|---|---|
| 主語 | 受け取る人(自分) | 渡す人(相手) |
| 物の動き | 相手 → 自分 | 自分 → 相手 |
| よく使う形 | borrow + 物 (+ from + 人) | lend + 人 + 物 / lend + 物 + to + 人 |
| 日本語「貸して」の正体 | ✕(自分が貸すのではない) | ○ Can you lend me...? |
①「借りる」は Borrow、主語は自分
borrow は自分が受け取る側のときの動詞です。相手が目の前にいるなら from は省略できます。
②「貸す」は Lend、主語は相手
lend は自分が渡す側のときの動詞です。「〜に貸す」を表すには、lend + 人 + 物、または lend + 物 + to + 人 の形を使います。
③ お金の貸し借りと Loan
お金が絡む場面でも仕組みは同じです。個人からお金を借りるときは borrow money from、貸す側を主語にするときは lend money to を使います。
覚え方:矢印はどっちを向いている?
迷ったときは、物が動く矢印の向きをイメージしてください。
- 矢印が自分に向かってくる(もらう)→ borrow
- 矢印が自分から出ていく(あげる)→ lend
- 迷ったら「貸して」ではなく「借りたい」に頭の中で言い換えると borrow が出てきやすい
この「向きで覚える」考え方は make と do の違いで紹介した「作る/こなす」の切り分けと同じ発想です。動詞の意味を丸暗記せず、動作の構造で捉えると忘れにくくなります。
❓ よくある質問
「貸して」と言いたいとき、borrowとlendどちらを使えばいいですか?
「貸して」は相手に『貸す』という動作をしてほしいと頼む言葉です。相手を主語にするなら Can you lend me your pen? となり、自分を主語にして「借りる」視点に切り替えるなら Can I borrow your pen? になります。同じ状況でも、主語がどちらを向いているかで動詞が入れ替わる点が最大のポイントです。
borrowにfromは必ず必要ですか?
いいえ、必須ではありません。目の前にいる相手から借りる場合は Can I borrow your pen? のように from を省略するのが自然です。fromをはっきり示すのは、図書館や店など「どこから借りたか」を明示したいときで、I borrowed a book from the library. のように使います。
「お金を借りる」もborrowでいいですか?
はい。友人からお金を借りるときは borrow money from a friend のように使えます。銀行からの借り入れも borrow で表現できますが、貸す側の銀行を主語にするときは lend money to を使います。名詞の loan もセットでよく登場し、take out a loan(ローンを組む)のような形で使われます。
- 自分が受け取るなら borrow、自分が渡すなら lend
- 「貸して」は相手へのお願いなので、動詞は lend 側になることが多い
- 迷ったら「借りたい」に言い換えると borrow が自然に出てくる
動詞の向きで整理する考え方は、look・see・watchの違いにも通じます。似た意味の動詞ほど「誰が」「どっちに」動いているかを見ると一気に整理できます。もっと使い分けを鍛えたい人はやり直し英文法もあわせてどうぞ。