「よろしくお願いします」を英語で直訳する言い方は存在しません。日本語では初対面でも、仕事の依頼でも、メールの締めでも、退勤時でも、全部この一言で乗り切れる万能フレーズですが、英語では「その場面で何を伝えたいか」を分解して、別々の表現を使い分けるのが正解です。

この記事ではよく出会う5つのシーンで、そのまま使える自然な英語を1つずつセットで紹介します。丸暗記で今日から使えます。

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なぜ「よろしくお願いします」は英語にできないのか

この日本語の便利さは、「相手への今後の関わり全般に対して、あらかじめお願いしておく」というふわっとした概念を1フレーズで表せる点にあります。ところが英語圏では、こうした「関係性への予告的なお願い」を1語でまとめる文化がありません。かわりに、「会えて嬉しい」「一緒に仕事するのが楽しみ」「前もってお礼」「よい一日を」など、その場の気持ちや期待を具体的に言葉にするのが自然です。

💡 覚え方 「よろしく」を1つの英語に置き換えようとしない。「この場面で自分が伝えたい気持ちは?」と分解してから、それに合う英語を選ぶ——これだけで急に自然に聞こえるようになります。

シーン別「よろしくお願いします」の使い分け早見表

まず全体像を1枚で。詳しい解説はこのあとに続きます。

シーンネイティブが使う英語ニュアンス
初対面のあいさつ Nice to meet you. / It's a pleasure to meet you. 「会えて嬉しい」で「よろしく」を代替
仕事の依頼・タスクを渡す Thanks in advance. / I appreciate your help. 「前もってお礼」で「よろしく」を代替
ビジネスメールの締め Best regards, / Kind regards, 形式的な「敬具」に相当。誰にでも安全
退勤・別れ際 Have a good one! / See you tomorrow! 「よい時間を」で場を締めるのが英語式
年始・新年度 Looking forward to working with you this year. 「今年も一緒に」を前向きに言語化

シーン① 初対面のあいさつ

日本語で「はじめまして、よろしくお願いします」と一続きに言うところを、英語では「会えて嬉しい」の一言でまるっと済ませます。

Nice to meet you.
はじめまして/よろしくお願いします
もっとも基本で失敗しない一言。カジュアルにしたいときは Great to meet you!、少しフォーマルにしたいときは It's a pleasure to meet you. が使えます。
I look forward to working with you.
一緒に仕事ができるのを楽しみにしています
初対面の会話や自己紹介メールの最後に添えると、日本語の「今後ともよろしく」に一番近い温度感になります。look forward to のあとは動詞ing形を忘れずに(× to work / ○ to working)。

シーン② 仕事を頼むとき

「この件、よろしくお願いします」と誰かにタスクを渡す場面。英語では「前もってお礼」にすると、感じよく、かつ相手に「やる前提」であることも伝わります。

Thanks in advance.
前もってありがとう=よろしくお願いします
短いメールや依頼メッセージの締めの定番。少しだけフォーマルにしたいときは Thank you in advance for your help.(お力添えに前もって感謝します)。
I appreciate your help with this.
この件、お力添えいただけると助かります
appreciate は「感謝する」より少し重みがあり、ビジネスで丁寧にお願いしたいときの定番動詞Thanks よりワンランク上の印象になります。
⚠️ Please help me. の連発に注意 日本人がやりがちな Please help me. は、繰り返すと「困ってます、助けて!」のニュアンスが強く、依頼というより悲鳴に聞こえます。仕事の依頼なら Could you ~ ?(~していただけますか)+ Thanks in advance. のセットに置き換えるのが自然です。
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シーン③ ビジネスメールの締め

メールの最後に日本語なら必ず入る「よろしくお願いいたします」。英語では「敬具」に相当する決まり文句を選べば、それだけでOKです。文末に何か気の利いた文を毎回考える必要はありません。

Best regards,
敬具/よろしくお願いいたします
ビジネスで最も安全な締め。相手・関係を選ばず使えます。少しカジュアルにしたいなら Kind regards,Regards,、もっとくだけたい社内メールなら Thanks,Cheers, もOK。
Sincerely,
敬具(かなりフォーマル)
相手の名前を知っているフォーマルレター向け。日常のビジネスメールでは硬すぎることが多いので、迷ったら Best regards, を選んでおくのが安全です。

シーン④ 退勤時・別れ際

退勤時に日本語なら「お疲れさまです、よろしくお願いします」ですが、英語圏の職場では「よい時間を過ごしてね」で場を締めるのが基本です。

Have a good one!
よい一日を!/お疲れさま!
Have a good day! のややカジュアル版で、時間帯を問わず使える万能フレーズ。店員さんに言われても、同僚に言われても、返しは You too!(あなたもね)でOK。
See you tomorrow!
また明日ね!
シンプルですが、退勤時にはこれで十分。See you! だけでも失礼にはなりません。日本語の「よろしくお願いします」を無理に訳そうとせず、あっさり終わるのが英語流です。

シーン⑤ 年始・新年度のあいさつ

「今年もよろしくお願いします」を「Happy New Year」だけで終わらせると少し物足りない、というときに使える一言。

Looking forward to working with you this year.
今年も一緒にお仕事できるのを楽しみにしています
主語 I が省略されたやわらかい形。年始・新年度・新プロジェクト開始時にそのまま貼れる便利なフレーズです。プライベート寄りにしたければ Looking forward to spending more time with you this year.(今年ももっと一緒に過ごせるのを楽しみにしてます)。

今日の3秒まとめ

📌 これだけ持ち帰ってください 「よろしくお願いします」は英語に直訳しない。
初対面は Nice to meet you.、依頼は Thanks in advance.、メール締めは Best regards,、退勤時は Have a good one!、年始は Looking forward to working with you this year.——この5つを使い分ければ十分自然です。

同じように「日本語では1語なのに英語では場面で変わる」表現はほかにもあります。「なるほど」の英語5パターンSorryを連発しない英語の作法もあわせてどうぞ。ネイティブが本当に使う表現をまとめて仕入れたい人は英会話フレーズ100選、仕事メール専用のパターンが欲しい人はビジネス英語フレーズ集もおすすめです。

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