締め切り直前、猛烈にキーボードを叩いているところに電話が鳴ります。ネイティブは電話を取って、開口一番こう言います。
直訳は「私は何かの真ん中にいる」。初めて聞いた日本人は戸惑います。「何かの真ん中って、どこ…? 人混みの真ん中?」
いる場所は物理的な「真ん中」ではなく、作業の真ん中です。「始めたことがまだ途中で、今は中断できない」— つまり日本語の「取り込み中」にぴったりのフレーズ。しかも "I'm busy." よりずっと感じよく聞こえる優れものです。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"be in the middle of 〜" は、「〜の真っ最中で手が離せない」という意味です。something を使えば、何をしているかを説明せずに済むのが便利ポイントです。
- 作業中に電話・話しかけられたときの返事に
- something のままぼかせるので説明不要
- "in the middle of dinner / a meeting" と具体化もできる
会話で見てみよう
▼ 在宅ワーク中、家族に話しかけられて
▼ 友達からの電話
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| in the middle of something | 作業の途中で手が離せない | 今この瞬間の中断できなさ |
| I'm busy. | 忙しい(ぶっきらぼうになりがち) | 強めに断りたいとき |
| I'm tied up. | 予定・作業で塞がっている | その時間帯まるごとNGのとき |
| Now's not a good time. | 今はタイミングが悪い | 理由を言わず仕切り直したいとき |
大事なのは、"I'm busy." とだけ言うと「あなたに割く時間はない」と突き放した響きになりがちなこと。in the middle of something は「途中だから今だけ無理」という理由が伝わるぶん、同じ断りでも印象が段違いにやわらかくなります。
☕ ひとくちコラム 英語の middle は「位置」以上の言葉
英語の middle は、単なる「真ん中」を超えて活躍します。"middle ground"(意見の中間地点=妥協点)、"in the middle of nowhere"(何もないところの真ん中=ど田舎・人里離れた場所)、"caught in the middle"(2つの間に挟まれる=板挟み)。位置の言葉が、そのまま人間関係や状況の言葉になっているのが面白いところです。
ちなみに「今この瞬間」ではなく「ここ最近ずっと手一杯」と言いたいなら、I have a lot on my plate.(抱えてることが多くて)が適役。瞬間の忙しさは middle of something、期間の忙しさは on my plate。時間の長さで使い分けてみてください。
今日のまとめ
今週、集中タイムに割り込みが来たら1回使ってみてください。感じよく自分の時間を守れます。