「今度の土曜、引っ越し手伝ってくれたらピザおごるよ」という友達の提案に、ネイティブは握手する勢いでこう返します。

It's a deal.
それで決まり!
条件や約束がまとまった瞬間の一言。「その条件で成立!」。

deal を辞書で引くと「取引」。だから日本人はこのフレーズを「ビジネスの契約の場面でしか使えない硬い言葉」だと思い込みがちです。

実際は真逆で、ネイティブは友達とのゆるい約束にこそ "It's a deal." を連発します。「ピザおごってくれるなら手伝う」「今度は君が皿洗いね」——そんな日常の小さな交渉がまとまった瞬間の「それで決まり!」「その条件、乗った!」。会話にポンと置くだけで、約束がちょっと楽しいイベントに変わる魔法の一言です。

意味と使いどころ

deal はここでは「合意・取り決め」。"It's a deal." で「その条件で合意成立!」という宣言になります。

💡 Deal? — Deal! のリズム ネイティブの合意はしばしば「Deal?」「Deal!」のたった2語で完結します。片方が条件を出して "Deal?"、相手が手を差し出して "Deal!"——握手までがワンセット。この疑問形→即答のリズムごと覚えると、交渉ごとが一気に英語らしくなります。

会話で見てみよう

▼ 兄弟で家事の交渉

I'll do the dishes if you take out the trash. Deal?
ゴミ出ししてくれたら皿洗いやるよ。それでどう?
Deal! You've got yourself a helper.
決まり!助っ人ゲットだね。

▼ 同僚とランチの約束

Help me with this spreadsheet, and lunch is on me.
この表計算手伝ってくれたら、ランチおごるからさ。
It's a deal. I was craving ramen anyway.
それで決まり。ちょうどラーメン食べたかったんだ。

似ている表現との違い

表現ニュアンス場面
It's a deal.その条件で成立!(交換条件に強い)条件付きの約束・交渉のまとめ
Deal!決まり!(最短の合意)Deal? への即答
You're on.その勝負、乗った!賭け・挑戦・対決の受諾
Sounds good.いいね(ゆるい同意)予定・段取りへの軽いOK

覚えておきたいのは、It's a deal. は「条件の交換」があるときに輝くということ。単に「映画行こう」「いいね」なら Sounds good. で十分ですが、「おごってくれたら行く」のようにギブ&テイクが成立した瞬間は It's a deal. の出番。賭けや勝負ごとなら You're on. がハマります。

⚠️ 1つだけ注意 deal を含む表現がすべて「合意」とは限りません。"What's the deal?" は「どういう状況?どうなってるの?」、"Big deal." を単独で皮肉っぽく言うと「はいはい、大したことで」、"Deal with it." は「我慢して受け入れな」。同じ deal でも表情がまるで違うので、合意の意味になるのは It's a deal. / Deal! の形と覚えておきましょう。
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☕ ひとくちコラム deal の原点は「分ける」、だからトランプも deal

deal の語源は古英語の dǣlan、意味は「分ける・分配する」です。トランプでカードを配る人を dealer と呼ぶのはこの「分配する」が生き残った形。そこから「分け前を決める→条件を出し合う→取り決める」と意味が育ち、「取引・合意」の deal が生まれました。カジノのディーラーと商談の deal が同じ単語なのは、偶然ではなく「何かを分け合う」という一点でつながっているんです。

ちなみに、合意した内容が日程や段取りなら "Works for me."(私はそれでOK)という返事も定番。こちらはWorks for me. の記事で解説しています。「条件の合意は It's a deal.、予定のOKは Works for me.」と使い分けられたら、もう交渉上手です。

今日のまとめ

📌 3秒でおさらい 条件がまとまったら "It's a deal."(それで決まり!)。提案側は "Deal?"、受ける側は "Deal!"。勝負ごとなら "You're on."
今週、「〜してくれたら〜するよ」の交渉をしたら、締めの一言はぜひ英語で。
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