"Why are you giving me your old laptop? What do you want in return?"(なんで古いノートPCくれるの?代わりに何が欲しいわけ?)と警戒する友達に、ネイティブが笑ってこう言います。
直訳は「ひもは付いていません」。初めて聞いた日本人の頭には「…何に、どんなひもが?」と大量のハテナが浮かびます。
この strings(ひも)は、「裏に隠れた条件・見返りの要求」のたとえ。つまり "No strings attached" は「この申し出には、あとから引っ張られるようなひも=隠れた条件が一切付いていない」という意味です。プレゼント、援助、無料キャンペーン——「タダより高いものはない」と疑う相手を安心させる一言として、日常でもビジネスでも大活躍します。
意味と使いどころ
"No strings attached." は、申し出や贈り物に「隠れた条件・義務・見返りの要求がない」ことを保証するフレーズです。名詞的に "with no strings attached"(無条件で)の形でもよく使われます。
- プレゼントや援助を「お返しは要らないからね」と渡すとき
- 無料トライアルなどの「隠れた縛りはありません」という説明に
- "The offer comes with no strings attached."(この提案は無条件です)のようにビジネスの交渉でも
会話で見てみよう
▼ 先輩が参考書をくれる場面
▼ 無料トライアルを疑う友達との会話
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| No strings attached. | 隠れた条件・見返りなし | 申し出の「裏のなさ」を保証する |
| There's no catch. | 落とし穴はないよ | 「うますぎる話」への疑いに答える |
| It's on the house. | お店のおごりです | 飲食店のサービスに限定 |
| Free of charge. | 無料です(料金の話だけ) | 値段がゼロであることの説明 |
"Free of charge" が「お金がかからない」ことしか保証しないのに対し、"No strings attached" はお金以外の縛り(義務・お返し・隠れた契約条件)までゼロだと宣言する表現。「無料だけど会員登録必須」のような話は、free ではあっても no strings attached ではないわけです。
☕ ひとくちコラム 英語には「ひも」の慣用句がたくさん
strings は英語の慣用句界の常連です。"pull strings"(ひもを引く=コネや裏の力を使う)、"hold the purse strings"(財布のひもを握る=お金の決定権を持つ)、そして音楽の "strings"(弦楽器)。操り人形のひも、財布のひも、楽器の弦——「見えないところで何かをコントロールするもの」というイメージが一本つながっています。
ちなみに "pull strings" は日本語の「コネを使う」とほぼ同じ発想で、「上の人があなたのために裏でひもを引いてくれた」というふうに使われます。「うますぎる話には裏がある」と疑うときの英語はWhat's the catch? の記事で解説しています。「裏を疑う catch」と「裏はないと約束する strings」、対にして覚えるのがおすすめです。
今日のまとめ
今週、誰かに何かをあげる機会があったら、この一言を添えてみてください。あなたの親切が2倍気持ちよく伝わります。