スーパーで買い物をしていたら、何年も会っていなかった友人にばったり遭遇。驚いた顔のまま、ネイティブはこう言います。
これを聞いた日本人の多くは、ハロウィンの "Trick or treat!" を思い出してこう考えます。「treat ってお菓子のこと?なんでここでお菓子の話?」
お菓子ではありません。この "What a treat!" の treat は「嬉しい出来事・ちょっとした幸運」という意味の名詞で、思いがけず誰かに会えたときや、良いことが起きたときに「なんて嬉しい!」と気持ちを一言で表す決まり文句。ネイティブが日常会話でとてもよく使う反応ですが、学校ではまず習いません。今日はこれを、会話例と一緒に「使える状態」までもっていきます。
意味と使いどころ
"What a treat!" は、予想していなかった嬉しいこと(人との再会・良い知らせ・ちょっとした楽しみ)に対して「なんて嬉しい!」「ラッキー!」と反応するときの一言です。
- 思いがけず知り合いに会えたときの開口一番に
- 予定外に良いこと(おいしいもの・素敵な出来事)が起きたときに
- "It's such a treat to see you."(あなたに会えるなんて、本当に嬉しい)のように文の形でも言える
会話で見てみよう
▼ スーパーで数年ぶりの友人に遭遇
▼ 昔の上司がオフィスに顔を出す
似ている表現との違い
| 表現 | ニュアンス | 場面 |
|---|---|---|
| What a treat! | 嬉しい驚き(人にも出来事にも使える) | 思いがけず誰かに会えた・良いことが起きた直後 |
| What a surprise! | 驚いた、だけ。トーンによって嫌味にもなる | 予想外の出来事全般 |
| What a pleasant surprise! | 「嬉しい驚き」とはっきり添えた丁寧な言い方 | surprise だけだと嫌味に聞こえそうなときに |
| Fancy meeting you here! | 「こんな場所で会うとはね」という場所への驚き | 思わぬ場所で知人に遭遇したときに限定 |
"What a surprise!" は便利な表現ですが、言い方次第で「ああ、びっくりだね(白々しいね)」という皮肉にも聞こえてしまいます。純粋に嬉しい気持ちだけを伝えたいなら "What a treat!" のほうが安全です。場所に遭遇したこと自体がネタになる場合は "Fancy meeting you here!" のように場所を強調する言い方もあります。
☕ ひとくちコラム お菓子の treat と、おごりの treat
treat の語源をたどると、ラテン語の tractare(引っ張る・扱う)から古フランス語の traitier(扱う・交渉する)を経て、1300年ごろの英語に「交渉する」という動詞として入ってきました。そこから意味がどんどん広がり、1710年ごろには「人をもてなす・お金を出して食事をご馳走する」という使い方が記録されています。現代の "It's my treat."(ここは私が払うよ)は、まさにこの流れの延長です。
「人をもてなすような特別に楽しいこと」を指す名詞 treat は、ここからさらに派生したもの。ハロウィンの "Trick or treat!" でお菓子をもらう場面がいちばん馴染みのある treat かもしれませんが、同じ単語が「思いがけない嬉しさ」全般を表すところまで意味を広げている、というのが面白いポイントです。似たように「驚き」を表す表現をもっと知りたい人はこちらの記事もあわせてどうぞ。
今日のまとめ
今週、誰かに不意に会えたら1回使ってみてください。相手も一緒に嬉しくなります。