答え「Yeah, no」は自己矛盾ではなく、相手の発言をいったん受け止めてから自分の話に切り替えるつなぎ言葉(談話標識)です。多くの場合は強い同意・共感のサインで、実際に伝えたい中身はそのあとに続く文のほうにあります。

📖くわしく解説します

英語の会話を聞いていると、"Yeah, no, that's a great idea." のように yes と no を続けて言う場面に出くわすことがあります。文字どおり訳せば「うん、いや、それはいい考えだ」となり、日本語の感覚では矛盾しているように聞こえますが、ネイティブの多くはこれをまったく違和感なく使っています。

この言い回しを学術的に取り上げた早い例が、2002年に言語学者ケイト・バリッジマーガレット・フローリーがオーストラリア英語を対象に発表した論文です。ただし論文自体、当時すでに "yeah-no" が日常会話に広く定着していたと記しており、正確にいつ・どこで生まれた言い方かまでは特定されていません。オーストラリアが早くから注目された地域の一つだった、というのが実情に近いようです。

研究者たちの分析によれば、"yeah" の部分は相手の発言を受け止める相づちとして働き、続く "no" は話の向きを変える合図として機能します。この2語の組み合わせが、同意しつつも新しい視点を付け加えたり、気まずい話題をやわらげたり(hedging)、会話の主導権をさりげなく引き取ったりする、便利な多機能フレーズになっているというわけです。矛盾どころか、会話を止めずに滑らかに進めるための潤滑油に近い役割を担っています。

厄介なのは、"yeah" と "no" のどちらの意味が優勢かは文脈と声のトーン次第で変わり、単語だけを聞いても判断できない点です。リスニングで戸惑ったときは、yes か no かを字面で決めつけず、そのあとに続く文の内容に耳を傾けるのが確実です。アメリカ英語でもオーストラリア英語同様に日常的に使われる言い回しなので、いざ自分が言われても慌てず「本題はこのあとだ」と身構えておくとよさそうです。

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Yeah, no, I totally agree with you on that one.
うん、本当にその意見に全面的に賛成だよ。

🏷 yeah no 談話標識 ネイティブ 相づち Kate Burridge オーストラリア英語

まとめ

Q. 「Yeah, no, that's exactly what I mean.」——ネイティブはなぜ肯定と否定を同時に言うのか?

A. 「Yeah, no」は自己矛盾ではなく、相手の発言をいったん受け止めてから自分の話に切り替えるつなぎ言葉(談話標識)です。多くの場合は強い同意・共感のサインで、実際に伝えたい中身はそのあとに続く文のほうにあります。

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