答え19世紀アメリカで、喧嘩したい少年が肩に木のかけらを乗せ、「叩き落とせるものなら落としてみろ」と挑発する習慣があったとされ、これが語源とされています。ただしこの実際の慣習は1830年の記録で確認できますが、今の「根に持っている・いつも身構えている」という比喩的な意味が定着したのはそれより約100年後で、ここにははっきりした空白があります。

📖くわしく解説します

"He's always got a chip on his shoulder."(あいつはいつも何かに突っかかっている)という言い方の chip は、スナック菓子のチップではなく「木のかけら」のこと。肩に何かを乗せて不機嫌そうに立っている——そんな絵が思い浮かびますが、これは比喩が生んだイメージではなく、かつて本当にあった光景だとされています。

語源辞典Etymonlineは、この表現を1830年、アメリカ英語として記録しています。根拠になっているのが同年5月20日付のニューヨークの新聞Long Island Telegraphの記事で、喧嘩をしたがる少年たちが、片方の肩に木のかけらを乗せ、相手に「それを叩き落とせるならやってみろ」と挑む習慣を伝えています。叩き落とせば、それが喧嘩開始の合図になるというわけです。

ただし、この「肩の木片」が今の比喩的な意味——根に持つ・いつも不満げに身構えている、という性格描写——に変わった時期は、はっきりしません。英語の慣用句辞典Phrases.org.ukは、1830年の実例とその比喩化のあいだに100年近い空白があることを指摘し、慣習と今の意味を無条件に直結させる説明には注意が必要だとしています。比喩としての使用例は1930年代ごろ(サマセット・モームの著作などが候補として挙げられます)まで確認できず、正確な定着時期は不明というのが実情です。

もう一つ、18世紀イギリス海軍の造船所で働く職人が、木くず(chip)を役得として肩に乗せて持ち出したという話も語られますが、これは出典が薄く確証のない説です。「肩に木片を乗せて喧嘩を売る」という風習自体は1830年のアメリカで確かに記録されているものの、そこから今の意味までの道筋は、辞書も「たぶんこの慣習だろう」という有力説の域を出ていません。

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He's always had a chip on his shoulder about not going to college.
彼は大学に行かなかったことについて、いつも根に持っている(ひがんでいる)。

🏷 chip on your shoulder idiom 慣用句 etymology 語源 アメリカ英語

❓まとめ

Q. have a chip on your shoulder(いつも何かに怒っていて身構えている)という言い回し、肩に本当に乗っていたのは何だったのか?

A. 19世紀アメリカで、喧嘩したい少年が肩に木のかけらを乗せ、「叩き落とせるものなら落としてみろ」と挑発する習慣があったとされ、これが語源とされています。ただしこの実際の慣習は1830年の記録で確認できますが、今の「根に持っている・いつも身構えている」という比喩的な意味が定着したのはそれより約100年後で、ここにははっきりした空白があります。

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