答えこの一言は「敬意を払いつつ」ではなく「これから反対意見を言います」という予告として機能します。丁寧さの飾りではなく、警告のサインです。

📖くわしく解説します

With all due respect,(お言葉ですが)と切り出された瞬間、聞き手が身構えるのには理由があります。この表現はほぼ例外なく、直後に反論・批判・異なる意見が続くという強い型を持った言い回しだからです。文字どおり「敬意」を伝える場面で使われることは、実務上ほとんどありません。

由来は17世紀ごろの英語にさかのぼるとされ、法廷や議会など、目上の相手に異議を唱える必要がある場で発達した言い方だという説が有力です。身分や立場が上の相手にいきなり反対すると角が立つため、「敬意は払ったうえで」という前置きをクッションにして反論を差し込む——そのための定型句として広まりました。

この「前置き→反対意見」という型は、今では他の表現にも共通して見られます。No offense, but...(悪気はないけど)、I don't mean to be rude, but...(失礼を承知で言うと)、I hear what you're saying, but...(言いたいことは分かるけど)——but の前にある言葉は、but の後ろにある本音を隠すための布石だと思って構いません。政治討論などでは、この表現がむしろ皮肉として使われることも珍しくなく、丁寧さより「これから叩きます」という宣言に近い響きを持つようになっています。

実用上の結論はシンプルです。会議でこの一言を聞いたら、次に来る内容にこそ集中するのが正解。逆に自分が使う場合は、本当に敬意を示したいのか、それとも反論の緩衝材が欲しいだけなのかを一度意識すると、意図しない冷たさを避けられます。純粋に敬意だけを伝えたいなら、I really respect your opinion, and...のように but を避ける言い方のほうが安全です。

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🔊この話に出てきた英語を使ってみる

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With all due respect, I think that plan won't work.
お言葉ですが、その計画はうまくいかないと思います。

🏷 with all due respect 婉曲表現 ビジネス英語 本音

まとめ

Q. 「With all due respect,」の後には、なぜ必ず反論が来る?

A. この一言は「敬意を払いつつ」ではなく「これから反対意見を言います」という予告として機能します。丁寧さの飾りではなく、警告のサインです。

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