答えフランス語から入ったときは dette / doute。ラテン語の綴りに寄せたい学者が b を追加した。

📖くわしく解説します

中英語には dette(借金)、doute(疑い)という綴りがありました。フランス語からそのまま入った形で、b はありません。今のフランス語も dette / doute です。

しかしルネサンス期の学者は、これらの語源であるラテン語 debitum / dubitare を見て、「本来の姿を綴りに復元すべきだ」と考えました。発音は変えず、文字だけ足したのです。

同じ被害を受けた単語がぞろぞろあります。receipt の p(ラテン語 receptum)、salmon の l(salmonem)、victual の c。中には faultadventure のように、あとから綴りに合わせて発音まで変わってしまった語も。

この改変には成功例と失敗例があります。faultadventure は、挿入された l と d がのちに本当に発音されるようになりました(綴り字発音)。中英語では faute、aventure と読まれていたのに、文字が音を書き換えたのです。

つまり綴りは発音を追いかけるだけでなく、追い越して発音を変えることもある。印刷物が普及した社会では、目で見た形が耳の記憶より強くなる瞬間があります。現代でも often の t を発音する人が増えているのは、同じ現象が今まさに進行中だからです。

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🏷 スペル サイレント b

まとめ

Q. debt と doubt の b も、発音しないのに書かされている

A. フランス語から入ったときは dette / doute。ラテン語の綴りに寄せたい学者が b を追加した。

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