答え12は2・3・4・6のすべてで割り切れる、10には無い「割り算のしやすさ」を持つ数だからです。1グロス(144個)は「ダースのダース」という意味で、この12進法の発想をそのまま倍にしたものです。

📖くわしく解説します

1ダースは12個、1グロスはその12倍にあたる144個、さらに1グレートグロスは12グロス=1728個を指します。dozen は古フランス語 douzaine(ラテン語 duodecim「12」に由来)から、gross は古フランス語 grosse douzaine(直訳すると「大きなダース」)から入った語で、いずれも「12」を基準にした数え方がそのまま単位名になっています。鉛筆やネジ、卵などを箱単位でまとめて数える卸売りの現場では、今でもこの数え方が普通に使われています。

10進法が当たり前の現代に、なぜ12を基準にした単位がこれほど残っているのでしょうか。理由は12という数の割り切りやすさにあります。12は1・2・3・4・6・12で割り切れるのに対し、10は1・2・5・10でしか割り切れません。1ダースなら半分(6)・3等分(4)・4等分(3)・6等分(2)のすべてが整数になりますが、10個を3等分や4等分するときれいに割れません。分業や量り売りが日常だった時代、この割り算のしやすさは実務上とても大きな利点でした。

この12進法の名残は数の単位だけにとどまりません。イギリスの通貨は1971年に10進化されるまで12ペンス=1シリングという体系で、長さの単位も12インチ=1フィートは今もアメリカやイギリスで現役です。メートル法という10進法の体系がこれだけ世界に広まった後も、商取引や日用の単位には12進法の痕跡がしぶとく生き延びているのです。

そもそもなぜ人類が12を基準にする数え方を採用したのかについては、親指を除く4本の指の関節(合計12個)を親指で数えていたという指折り数え法に由来する、という説明がよく紹介されます。ただしこれは考古学的な記録から確定した事実ではなく、あくまで有力とされる仮説です。この数え方に「もう片方の手の5本指」を掛け合わせると60になり、シュメールやバビロニアの60進法、さらには現代の「1時間=60分」「1周=360度」にまでつながっている、という指摘もあります。

スポンサーリンク

🔊この話に出てきた英語を使ってみる

音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。

Could you order another dozen eggs? We're almost out.
卵をもう1ダース注文してもらえる? もうほとんど無いんだ。

🏷 ダース グロス dozen gross 12進法 度量衡 数字

まとめ

Q. 1ダースはなぜ10個ではなく12個? メートル法の時代にも、1グロス144個という単位が生き残っているのはなぜ?

A. 12は2・3・4・6のすべてで割り切れる、10には無い「割り算のしやすさ」を持つ数だからです。1グロス(144個)は「ダースのダース」という意味で、この12進法の発想をそのまま倍にしたものです。

🔢数字・記号・単位のナゾ の他のネタ

💡 英語の雑学・豆知識をすべて見る