答え古英語は gāst。印刷業者キャクストンの工房のオランダ語話者が、オランダ語 gheest の綴りに引きずられたとされる。
📖くわしく解説します
古英語 gāst、中英語 gost。h はありません。ところが15世紀後半の印刷物から突然 ghoost / ghost という綴りが増えます。
有力な説明は、イギリスに印刷術を持ち込んだウィリアム・キャクストンがフランドル(現在のベルギー・オランダ地域)で修業し、工房にオランダ語話者の職人が多くいたこと。オランダ語では gheest と綴るため、その癖が英語の印刷物に混入したというわけです。
この h は ghastly、aghast にも伝染しました。さらに ghirl(girl)や ghoos(goose)まで試された形跡がありますが、こちらは定着せず。たまたま生き残った職人の癖が、今も英語のスペルに刺さっています。
キャクストンの功績と罪は、いつもセットで語られます。彼が印刷術を持ち込んだおかげで英語は標準化への道を歩み始めましたが、その標準を決めたのは言語学者ではなく、ロンドンの一工房でした。方言の選択も綴りの癖も、商売の都合で決まっています。
ghost の h が定着した一方で、ghirl や ghoos は生き残りませんでした。なぜ ghost だけが残ったのかは分かっていません。言語の変化には、理由の説明がつかない部分が必ずある——これも語源を学ぶうえで大事な感覚です。
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❓まとめ
Q. ghost の h は、オランダ人の植字工が入れた可能性が高い
A. 古英語は gāst。印刷業者キャクストンの工房のオランダ語話者が、オランダ語 gheest の綴りに引きずられたとされる。