答え実は Oxford University Press 自身が定める「Oxford spelling」は、生粋のイギリス英語でありながら z を使う organize 派です。ギリシャ語の動詞語尾に忠実な綴りだからで、s の organise はあとからフランス語経由で広まった形にすぎません。

📖くわしく解説します

「イギリス英語は organise・realise で s、アメリカ英語は organize・realize で z」——多くの学習者はこう単純に覚えていますが、これは半分しか正しくありません。実際にはイギリス英語の内部でも表記が割れており、Oxford University Press(OUP)が定めるOxford spellingは、生粋のイギリス英語でありながら z を使う organize 派です。あのOxford English Dictionary(OED)自身、さらに学術誌Nature国連(UN)の文書も、この Oxford spelling を採用しています。

OUP が z を選ぶ根拠は語源です。organize や realize など約200語の動詞は、もとをたどるとギリシャ語の動詞語尾-izo(-ίζω)にたどり着き、-ize の綴りはイギリスで15世紀から使われてきた古い形です。ところが20世紀にかけて、フランス語でこの語尾が -iser に統一されたことにならい、s で綴る-iseがイギリスで優勢になっていきました。OED は今も-ize を第一の綴りとして載せ、-ise は「よく使われる異形」という扱いにとどめています。

ただし「z のほうが語源的に正しいなら、s の単語はぜんぶ間違い」というほど単純でもありません。advertise、surprise、revise、promise、exerciseのような単語は、イギリスでもアメリカでも常に sで、advertize という綴りはどちらの英語にも存在しません。これらの語末の -ise は、organize と違ってギリシャ語の -izo 由来の接尾辞ではなく、フランス語やラテン語の語根そのものの一部だからです。

さらにややこしいことに、語源に忠実なはずの Oxford spelling にもz にしない例外があります。analyse、paralyse、catalyse は、Oxford spelling の文書でも常に -yseで綴られ、-yze という形はアメリカ英語だけのものです。これは analyse が organize と同じ -izo 由来ではなく、「分解する」を意味する別のギリシャ語lysisに由来するため。実務では、イギリス英語の文章は s(organise)で統一するのが最も無難で、学術誌など Oxford spelling を指定された場合だけ z(organize)に切り替える、と覚えておくと迷いません。

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The journal's style guide requires 'organize,' not 'organise,' even in British English manuscripts.
その学術誌のスタイルガイドでは、イギリス英語の原稿でも『organise』ではなく『organize』を使うよう定められている。

🏷 organize organise Oxford spelling スペル イギリス英語 アメリカ英語 analyse OED

まとめ

Q. 「イギリス英語は organise、アメリカ英語は organize」で合ってる? では、その名を冠した Oxford English Dictionary 自身はどちらを使っている?

A. 実は Oxford University Press 自身が定める「Oxford spelling」は、生粋のイギリス英語でありながら z を使う organize 派です。ギリシャ語の動詞語尾に忠実な綴りだからで、s の organise はあとからフランス語経由で広まった形にすぎません。

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