答え発見者自身が命名を2度も変えたのが原因で、アメリカは早い段階の呼び方を、イギリスは他の元素と語尾を揃えた後の呼び方を、それぞれ別々に定着させてしまいました。

📖くわしく解説します

軽金属の代表格アルミニウムは、英語では国によって呼び方が違います。アメリカではaluminum(4音節)、イギリスをはじめ世界の大半ではaluminium(5音節)と綴り、発音そのものが異なります。同じ元素なのにスペルと音節数まで割れているのは、英単語の米英差の中でもかなり珍しいケースです。

原因は、この金属を1808年前後に発見したイギリスの化学者ハンフリー・デービー自身の迷走にあります。彼は最初、原料の明礬(みょうばん)にちなんでalumiumという名を提案し、まもなくaluminumに改めました。ところが1812年、周囲の学者から「sodium(ナトリウム)や potassium(カリウム)と語尾を揃えるべきだ」と勧められ、最終的にaluminiumという綴りに落ち着いた——というのが定説です。

この最後の変更が、大西洋の両岸に届くタイミングのズレを生みました。イギリスでは新しい aluminium がそのまま定着した一方、アメリカでは実用化が進んだ19世紀末以降も古い aluminum の綴りが根強く残り続けます。そして1925年、米国化学会(American Chemical Society)がこの慣用に合わせて aluminum を正式名称として採用し、米英の分裂が制度的にも固定されました。

決着がついたのは1990年です。国際純正・応用化学連合(IUPAC)は国際標準として aluminium を採用しましたが、同時にアメリカ英語での aluminum も正式な許容表記だと明記しました。つまり今も「どちらが正しいか」の勝負はついておらず、使う国に合わせて綴りと音節数の両方を切り替える必要がある、数少ない単語のひとつになっています。

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In the US, it's spelled aluminum, but in the UK, it's aluminium.
アメリカでは aluminum と綴るが、イギリスでは aluminium と綴る。

🏷 aluminum aluminium スペル 米英差 元素名 音節

まとめ

Q. 同じ金属なのに aluminum(米)と aluminium(英)。スペルも音節数も違うのはなぜ?

A. 発見者自身が命名を2度も変えたのが原因で、アメリカは早い段階の呼び方を、イギリスは他の元素と語尾を揃えた後の呼び方を、それぞれ別々に定着させてしまいました。

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