答え英仏で数の桁の数え方が違い、1974年にイギリスが公式にアメリカ式へ乗り換えた。
📖くわしく解説します
世界には数の大きい単位の数え方が2種類あります。ショートスケール(3桁ごとに新しい名前:million=10⁶、billion=10⁹、trillion=10¹²)と、ロングスケール(6桁ごと:billion=10¹²、trillion=10¹⁸)。
アメリカは早くからショートスケール。一方イギリスは長らくロングスケールで、billion = 1兆でした。フランス、ドイツ、スペイン、イタリアなど大陸ヨーロッパの多くも今なおロングスケール(仏 billion = 10¹²)。
1974年、当時のウィルソン英首相が議会で「今後、政府統計の billion はアメリカ式の10億とする」と表明し、イギリスは事実上乗り換えました。
つまり古い英語の文献で billion を見たら、1000倍間違える可能性がある。翻訳者泣かせの単語です。
この乗り換えには、実務上の切実な理由がありました。国際的な経済統計でイギリスだけ桁が違うと、比較が成り立たないのです。学問の都合ではなく、実務の都合で言葉が変わった例です。
翻訳や資料を読むときの実用的な目安があります。1974年より前のイギリスの文献の billion は要注意。また現在もフランス語・ドイツ語・スペイン語の billion は10の12乗なので、ヨーロッパ言語の資料を英語に訳すときは必ず確認が要ります。数字は言語をまたぐと化ける——通訳者が最も神経を使う部分のひとつです。
スポンサーリンク
❓まとめ
Q. billion は、イギリスではかつて「1兆」を意味していた
A. 英仏で数の桁の数え方が違い、1974年にイギリスが公式にアメリカ式へ乗り換えた。