答え泣きます。ただし悲しいからではなく、食事中に涙腺が刺激されるからです。
📖くわしく解説します
中世ヨーロッパには「ワニは獲物を食べながら涙を流す」という伝承がありました。獲物を哀れんで泣いているように見えるが、口は動き続けている——という偽善の象徴です。シェイクスピアも使っています。
面白いのはここから。2007年の研究で、ワニ(正確にはカイマンやアリゲーター)が食事中に実際に涙を流すことが観察されました。理由は感情ではなく、噛む動作で空気が副鼻腔に押し込まれ、涙腺が刺激されるためと考えられています。
つまり「ワニが食べながら泣く」という観察自体は正しかった。ただし解釈が間違っていた、というわけです。伝承と科学がここまできれいに噛み合う例は、そう多くありません。
この観察は、実は爬虫類の体の作りから説明がつきます。ワニの涙腺は口の動きと構造的に近い位置にあり、顎を強く動かすと涙が押し出される。感情とはまったく無関係な、機械的な現象です。
英語での使い方は shed crocodile tears が定型です。政治家の謝罪会見や、都合よく泣いてみせる場面に向けて使われます。『悲しんでいるふりをしている』という強い非難を含むので、軽い気持ちで人に向けると角が立つ表現でもあります。
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🔊この話に出てきた英語を使ってみる
音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。
Don't shed crocodile tears — you're not sorry at all.
そら涙はやめてよ。全然悪いと思ってないくせに。
❓まとめ
Q. crocodile tears(そら涙)— ワニは本当に泣くのか?
A. 泣きます。ただし悲しいからではなく、食事中に涙腺が刺激されるからです。