📖くわしく解説します
17世紀、イギリスとオランダは貿易と海の覇権をめぐって三度も戦争をしました。そのころのイギリスで大量生産されたのが、Dutch(オランダの)を付けると悪い意味になるという嫌がらせ表現です。
Dutch courage は「酒の勢いで出した空威張り」、Dutch uncle は「やたら説教してくる人」、double Dutch は「ちんぷんかんぷん」、Dutch treat にいたっては「おごらないおもてなし」。この流れで生まれたのが Dutch treat → go Dutch、つまり「オランダ式=各自が自分の分を払う=ケチ」でした。
つまり go Dutch は、生まれた瞬間は完全な悪口。今はすっかり中立語になりましたが、オランダの人の前で使うと微妙な顔をされることがあるのはこのためです。無難に言うなら Let's split the bill. が安全。
では現代のネイティブはどう言うのか。アメリカでは split the bill や go halves が主流で、go Dutch はやや古風に響きます。会計時にそのまま使える形は3つ。Let's split it.(割ろう)、Separate checks, please.(伝票を分けてください)、I'll get this one.(ここは出すよ)。最後の一言が言えると、支払いのやりとりが一気にスマートになります。
ちなみに Dutch を冠した悪口が全滅したわけではありません。Dutch auction(高値から下げていく競り)は今も金融用語として現役ですし、double Dutch はイギリスでは「ちんぷんかんぷん」、アメリカでは縄跳びの2本回しという、まったく別の意味で生き残っています。
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❓まとめ
Q. Let's go Dutch! が「割り勘にしよう」になるのはなぜ?
A. 「オランダ人みたいにケチくさくいこうぜ」という、イギリス発の悪口が語源だから。