答えラテン語 nescius(知らない)から。800年かけて悪口が最上級の褒め言葉になりました。

📖くわしく解説します

13世紀の英語で nice は「愚かな、無知な」。ラテン語の ne-(否定)+ scire(知る)、つまり「知らない」が語源です。science(科学)と同じ語根から生まれた反対語という、なかなか皮肉な関係にあります。

そこからの変遷が壮絶です。無知 → 内気 → 気取った → 上品な → 几帳面な → 感じのよい → 素敵な。数百年かけて、悪口が最上級の褒め言葉に反転しました

似た例に silly があります。こちらは逆コースで、古英語 sælig(幸福な、祝福された)→ 無垢な → 世間知らずな → ばかげた、と転落しました。意味は、思っているよりずっと激しく動きます。

この意味の反転を amelioration(意味の向上) と呼びます。逆に落ちていくのが pejoration(意味の下落)nice が上がり、silly が下がったという対照は、この2つの現象を説明する定番の例です。

実用上の注意点をひとつ。現代の nice は便利すぎて薄い語になっています。He's a nice guy. は褒め言葉ですが、それしか言えないと「他に言うことがない」という含みが出ることも。thoughtful(気が利く)、genuine(裏表がない)、reliable(頼れる) と言い換えられると、褒め言葉の解像度が一気に上がります。

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That's a really nice idea.
それ、すごくいい考えだね。

🏷 nice silly 意味変化 ラテン語

まとめ

Q. nice はもともと「無知な、間抜けな」という悪口だった

A. ラテン語 nescius(知らない)から。800年かけて悪口が最上級の褒め言葉になりました。

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