答え古英語 mære =「眠る人の胸に乗ってくる悪霊」。馬とはまったく無関係。
📖くわしく解説します
nightmare を「夜の馬」と読むと、なんとなく暴れ馬の悪夢を想像しますが、これは偶然の同音異義語です。
古英語・ゲルマン語圏の mære(mare) は、眠っている人の胸の上にのしかかって息を詰まらせる悪霊のこと。金縛りのあの感覚に、はっきりと名前が付いていたわけです。ドイツ語 Mahr、フランス語 cauchemar(cauche は「踏みつける」)にも同じ発想が残っています。
つまり nightmare とは本来「夜の悪夢」ではなく「夜、胸に乗ってくる何か」。金縛りの体験が、そのまま単語として1000年以上生き延びた例です。
この語は、金縛りの体験が世界中でどれほど共通しているかを示す資料でもあります。日本語の「金縛り」、中国語の「鬼圧床」、いずれも「何かに押さえつけられる」という同じ絵を描いています。医学的には睡眠麻痺と呼ばれ、レム睡眠中に意識だけが戻った状態です。
現代英語の nightmare は「悪夢」の意味が中心ですが、比喩としても頻出します。a logistical nightmare(段取りが地獄)、Traffic was a nightmare.(渋滞がひどかった)。「本当に嫌な状況」全般に使える便利な誇張語として覚えておくと会話で使えます。
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❓まとめ
Q. nightmare(悪夢)の mare は「牝馬」ではない
A. 古英語 mære =「眠る人の胸に乗ってくる悪霊」。馬とはまったく無関係。