答えpairi(周りに)+ daeza(壁)。もとは王侯の庭園を指す、ごく具体的な建築用語でした。
📖くわしく解説します
古代ペルシア語の pairidaēza は、pairi(周りに)+ daēza(壁を積む)。つまり「壁で囲われた区画」という、まったく詩的でない言葉です。実際に指していたのは、ペルシア王侯の広大な庭園・狩猟園でした。
乾燥した土地に、壁で囲って水を引き、木を植え、動物を放つ。当時の人々にとって、これはこの世で望みうる最高の贅沢でした。ギリシア人の歴史家クセノフォンがこれを paradeisos として書き残し、ギリシャ語に入ります。
決定的だったのは聖書の翻訳です。ギリシャ語訳聖書でエデンの園にこの語が当てられ、さらにラテン語・英語へと受け継がれました。こうして「王様の庭」を意味する土木用語が、宗教上の「楽園」になったのです。
この歴史を知ると、英語の paradise が持つ「囲われた、限られた、そこだけ特別な場所」という感触が腑に落ちます。a tropical paradise(常夏の楽園)、a shopper's paradise(買い物天国)。どれも「外の世界から切り離された特別区」という含みを持っています。
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🔊この話に出てきた英語を使ってみる
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This island is a paradise for divers.
この島はダイバーにとっての楽園だ。
❓まとめ
Q. paradise(楽園)の語源は、ペルシア語の「壁で囲った庭」
A. pairi(周りに)+ daeza(壁)。もとは王侯の庭園を指す、ごく具体的な建築用語でした。