答え誰の骨とも決まっていません。「家の中に隠した死体」という比喩そのものが、19世紀に生まれた発明品です。
📖くわしく解説します
よく語られるのは「解剖学者が違法に手に入れた死体をクローゼットに隠していた」という説明です。19世紀のイギリスでは解剖用の遺体が慢性的に不足し、墓を暴く盗掘屋が実在したのは事実なので、いかにも本当らしく聞こえます。
ただ、この説を裏づける具体的な記録は見つかっていません。文献に現れるのは1810〜1840年代あたりから、最初から比喩としてです。つまり「実際の事件が先」ではなく、「家の奥に死体を隠している」という強烈なイメージが先だったと考えるほうが自然です。
この表現の核心は、骸骨そのものではなく「クローゼット」のほうにあります。家の中でいちばん人目に触れない場所。つまり外からは幸せそうに見える家庭ほど、開けてはいけない扉がある——という皮肉です。ここが分かると、使われる場面がすっと腑に落ちます。政治家のスキャンダル、家族の隠しごと、企業の過去の不祥事。
イギリスでは closet ではなく skeleton in the cupboard と言うのが普通です。同じ意味なので、映画やドラマで両方出てきても混乱しないでください。
スポンサーリンク
🔊この話に出てきた英語を使ってみる
音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。
Every family has a skeleton in the closet.
どんな家にも、人に言えない秘密のひとつはある。
❓まとめ
Q. skeleton in the closet(人に言えない秘密)の骸骨は、誰の骨?
A. 誰の骨とも決まっていません。「家の中に隠した死体」という比喩そのものが、19世紀に生まれた発明品です。
← 前のネタtake it with a grain of salt(話半分に聞く)に、なぜ塩が出てくる?次のネタ →burn the midnight oil(夜なべする)の「真夜中の油」って何の油?