答えサンスクリット śarkarā →ペルシア語 shakar →アラビア語 sukkar →イタリア語 zucchero →英語 sugar。
📖くわしく解説します
サトウキビの栽培と製糖はインドで始まりました。サンスクリット語の śarkarā は、もともと「砂利、小石」という意味。結晶した砂糖の粒を石にたとえたわけです。
これがペルシア語の shakar、アラビア語の sukkar となり、十字軍と地中海貿易を通じてイタリア語 zucchero へ。さらに古フランス語 sucre を経て英語に入りました。ひとつの単語が、インド・ペルシア・アラブ・イタリア・フランスを経由していることになります。
同じルートを通った単語に candy(サンスクリット khaṇḍa=かたまり)、orange、lemon、syrup。甘いものの名前は、だいたい東から来ています。
この旅路には、製糖技術そのものの伝播が重なっています。言葉が動いた経路は、そのままサトウキビの栽培法とシロップの煮詰め方が伝わった経路です。技術が動かなければ、言葉も動きません。
そして砂糖には暗い歴史もついて回ります。ヨーロッパの砂糖需要が、カリブ海のプランテーションと大西洋奴隷貿易を生みました。sugar という語のあとを追うと、味覚の歴史だけでなく、経済と暴力の歴史にもたどりつく。語源をたどるということは、そういう作業でもあります。
スポンサーリンク
🔊この話に出てきた英語を使ってみる
音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。
No sugar in my coffee, thanks.
コーヒーは砂糖なしでお願いします。
❓まとめ
Q. sugar(砂糖)は、インドから4つの言語を旅して英語になった
A. サンスクリット śarkarā →ペルシア語 shakar →アラビア語 sukkar →イタリア語 zucchero →英語 sugar。