答え第二次大戦より前の1950年代の用例が見つかっており、時系列が合わない。語源は今も未解決。
📖くわしく解説します
「戦闘機の機関銃の弾帯が9ヤードで、全弾撃ち尽くすことから」— 一番有名な説ですが、実際の弾帯の長さは機体によってバラバラで、9ヤードという規格は存在しません。
さらに近年の新聞データベース調査で、20世紀初頭に the whole six yards という「6ヤード版」が使われていたことが判明。数字が後から膨らんでいったとわかり、「弾帯」説は決定的に崩れました。
コンクリートミキサー車の容量説、スコットランドのキルトの生地説なども全て証拠不足。英語圏の語源研究者が最も手こずっている表現の一つで、現時点では「わからない」が唯一の正解です。
この表現の調査で有名なのが、言語学者ベン・ジマーや『オックスフォード英語辞典』の編纂チームによる新聞データベースの掘り起こしです。デジタル化された過去の新聞を全文検索できるようになったことで、語源研究は21世紀に入って一気に精度が上がりました。
同じく「よく使われるのに語源不明」の仲間には the bee's knees(最高のもの)、the whole shebang(全部)、hunky-dory(万事順調)があります。語源が分かっていないことを正直に言えるのも、ひとつの知識です。
スポンサーリンク
❓まとめ
Q. the whole nine yards の「9ヤードの機銃ベルト」説は成立しない
A. 第二次大戦より前の1950年代の用例が見つかっており、時系列が合わない。語源は今も未解決。
← 前のネタcost an arm and a leg(法外に高い)の「肖像画は手足を描くと高い」説はウソ次のネタ →saved by the bell は「生き埋めの人が鈴を鳴らして助かった」から — ではない