答え「13」を怖がる心理を指す英単語triskaidekaphobia(トリスカイデカフォビア)が、実際に建築業界を動かしているからです。エレベーター最大手Otis社が2002年に自社の顧客ビルを調べたところ、約85%が13階の表示を飛ばしていました。

📖くわしく解説します

アメリカやカナダの高層ビルでは、エレベーターのボタンが12の次にいきなり14へ飛んでいたり、13階が12AやM(mezzanine)と表示されていたりすることが珍しくありません。原因は単純で、13という数字を不吉と感じる人が今も一定数いるからです。この「13への恐怖症」を指す専門用語がtriskaidekaphobiaで、ギリシャ語のtris(3)・kai(そして)・deka(10)・phobos(恐怖)を組み合わせた、「13の恐怖症」という意味の単語です。

13が不吉とされる理由自体は諸説あります。キリスト教の最後の晩餐に集まった使徒が13人だったからだとする説や、北欧神話の宴に13人目の招かれざる客としてロキが現れ悲劇を招いたからだとする説などが語られますが、どれか一つに決着はついていません。一方でtriskaidekaphobiaという単語そのものの記録ははっきりしていて、Oxford English Dictionaryが確認する最古の用例は1908年、精神科医Isador Coriatの著作でも1910年に使われています。つまり「13を怖がる文化」自体は古くても、それを指す英単語は20世紀初頭に組み立てられた比較的新しい造語です。

この恐怖症は実際に建築業界を動かしてきました。世界最大級のエレベーターメーカーOtis社が2002年に自社の顧客ビルを調べたところ、約85%が13階の表示を飛ばしていたと報告しています。2007年のGallup世論調査でも、アメリカの成人の13%が「ホテルの部屋が13階だと気になる」、9%が「部屋を替えてほしいと頼む」と答えました。迷信を信じない客には何の問題もない数字でも、信じる客には敬遠される「割に合わないリスク」なので、階数の表示をずらすほうが手っ取り早いというわけです。

英語には13の恐怖症だけでなく、金曜日の13日を恐れるparaskevidekatriaphobiaという、さらに舌を噛みそうな単語まで存在します。どちらも日常会話で頻繁に使う単語ではありませんが、ニュースやコラムで「13階のないビル」の話題が出るたびに登場する、いわば決まり文句です。海外のホテルやオフィスビルでエレベーターのボタンを見る機会があれば、13の有無を確かめてみると、この単語を思い出すきっかけになるはずです。

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Many hotels skip the thirteenth floor because so many guests suffer from triskaidekaphobia.
多くのホテルが13階を飛ばすのは、triskaidekaphobia(13恐怖症)を抱える宿泊客が少なくないからだ。

🏷 triskaidekaphobia 13階 数字 迷信 Otis kigou

❓まとめ

Q. 高層ビルのエレベーターに「13」のボタンが無いことが多いのはなぜ?

A. 「13」を怖がる心理を指す英単語triskaidekaphobia(トリスカイデカフォビア)が、実際に建築業界を動かしているからです。エレベーター最大手Otis社が2002年に自社の顧客ビルを調べたところ、約85%が13階の表示を飛ばしていました。

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