答えギリシャ語 ou(ない)+ topos(場所)。トマス・モアが1516年に作った造語で、最初から皮肉が仕込まれている。

📖くわしく解説します

1516年、トマス・モアが著書『ユートピア』で作った造語。ou(否定)+ topos(場所)= 存在しない場所です。

同時に、ギリシャ語 eu(良い)+ topos = eutopia(良い場所)ともほぼ同音になる。モアはこの二重性を意図的に仕込んだとされ、作中でもそれをほのめかしています。

つまり「理想郷」という語は、最初から「そんな良い場所はどこにもないんだけどね」という皮肉を含んで生まれました。反対語の dystopia(dys=悪い)は、300年以上あとに作られた後追いの語です。

この語の作られ方自体が、当時の知識人の遊び心を示しています。モアは本の中で、語り手の名前を「ヒュトロダエウス(ナンセンスを配る者)」、川の名を「アニュドロス(水なし)」とするなど、ギリシャ語の冗談を全編に仕込みました。真面目な政治書のふりをした、手の込んだ知的遊戯です。

現代では -topia が接尾辞として独立しました。dystopia(暗黒郷)のほか、protopia(少しずつ良くなる世界)、retrotopia(過去に理想を求める姿勢)など、新語が今も作られ続けています。500年前の造語が、いまも語をつくる部品として働いているわけです。

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🏷 ユートピア 造語 ギリシャ語

まとめ

Q. utopia(理想郷)の本当の意味は「どこにもない場所」

A. ギリシャ語 ou(ない)+ topos(場所)。トマス・モアが1516年に作った造語で、最初から皮肉が仕込まれている。

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