答えラテン語 vacca(雌牛)から。世界初のワクチンが牛の病気を使ったものだったためです。
📖くわしく解説します
18世紀末、イギリスの医師エドワード・ジェンナーは、乳搾りの女性たちが天然痘にかかりにくいことに注目しました。彼女たちは牛痘(cowpox)という軽い病気にかかっており、それが天然痘を防いでいたのです。
ジェンナーはこの牛痘を人に接種する方法を確立し、ラテン語の vacca(雌牛)から variolae vaccinae(牛の天然痘)と名づけました。ここから vaccine が生まれています。
つまり現代の医学用語のど真ん中に、200年前の牛が残っているわけです。インフルエンザでも新型コロナでも、ワクチンと言うたびに私たちは「雌牛」と言っています。ちなみに influenza のほうは、星の「影響(influence)」で病気になると考えられていた時代の名残です。
ジェンナーの功績は、観察を制度に変えたところにあります。乳搾りの女性が天然痘にかかりにくいという話自体は、地元では前から知られていました。彼はそれを検証し、手順化し、論文にしました。
その後の展開も知っておく価値があります。1980年、WHOは天然痘の根絶を宣言しました。人類が根絶に成功した唯一の人間の感染症です。その出発点にあった単語が、いまも「雌牛」という意味を抱えたまま世界中で使われています。英語では get vaccinated、a booster shot(追加接種)がよく使う形です。
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🔊この話に出てきた英語を使ってみる
音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。
I got my flu vaccine yesterday.
昨日インフルエンザのワクチンを打ったよ。
❓まとめ
Q. vaccine(ワクチン)の語源は「雌牛」
A. ラテン語 vacca(雌牛)から。世界初のワクチンが牛の病気を使ったものだったためです。