答えvilla(荘園)で働く農民 → 身分が低い → 下品な → 悪党。差別意識だけで意味が転がり落ちた単語です。
📖くわしく解説します
ラテン語の villa は「田舎の大きな屋敷・農園」。そこで働く人を villanus と呼びました。これが古フランス語を経て英語に入り、villein(荘園に縛られた農民)になります。この時点では、職業を表すだけの中立的な語でした。
ところが中世の身分社会では、農民=無教養で粗野、という決めつけがついて回ります。その偏見が語にこびりつき、「身分の低い者」→「下品な者」→「卑劣な者」→「悪党」と、意味が坂道を転がり落ちていきました。
同じ道をたどった単語が英語にはいくつもあります。churl(自由農民 → 無作法者、churlish)、boor(農夫 → 無骨者、boorish)、peasant(農民 → 田舎者)。逆に noble(有名な → 高貴な)や gentle(良家の → 優しい)は上へ上がっていきました。語の上下は、そのまま身分の上下です。
現代では villain はもっぱら物語の悪役を指します。realtime の犯罪者は criminal。映画の話で「あいつが黒幕だ」と言いたいときに He's the villain. と言うと、ぴたりとはまります。
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🔊この話に出てきた英語を使ってみる
音声ボタンを押すと、ネイティブ発音で読み上げます。
Every good story needs a great villain.
いい物語には必ず魅力的な悪役が要る。
❓まとめ
Q. villain(悪役)は、もともと「農場で働く人」という意味だった
A. villa(荘園)で働く農民 → 身分が低い → 下品な → 悪党。差別意識だけで意味が転がり落ちた単語です。